FRBのタカ派シグナルと中東リスク、資金調達コストに上昇圧力
期間別予測トレンドレポート



米連邦準備理事会(FRB)のタカ派姿勢と中東のエネルギーリスクが重なり、世界の資金調達コストに再び上昇圧力がかかる可能性があると、暗号資産専門メディアのブロックビッツが7月17日に伝えた。
ビットユニクスのアナリストは、FRBのタカ派シグナルと中東のエネルギーリスクが同時に作用し、世界の資本コストはなお上昇圧力にさらされていると指摘した。
同アナリストは、米国とイランの衝突が拡大を続けていると分析した。米軍はイランの交通・軍事補給施設への攻撃を強化した。これに対しイランは、ホルムズ海峡の通常航行は再開されないと威嚇した。さらにフーシ派にバブ・エル・マンデブ海峡の封鎖準備を求め、世界のエネルギー海上輸送の要衝2カ所が同時に圧迫される構図になっていると説明した。
ホワイトハウスは、イランにはなお合意の意思が残っていると明らかにした。一方、同アナリストは、戦域の拡大と外交交渉が同時進行する現状について、緊張緩和よりも交渉力を高めるための軍事的圧力に近いとの見方を示した。
ビットユニクスは、市場が注視すべき点は短期的な原油価格の変動にとどまらないとみている。同アナリストは、世界のエネルギー供給網が急速に再編段階に入りつつあると述べた。根拠として、シェブロンのイラク油田投資、湾岸諸国の新規パイプライン計画、各国による代替輸送路の確保の動きを挙げた。
エネルギー市場については、「ホルムズリスクの常態化」を長期前提として織り込み始めたと評価した。このため一部航路が正常化しても、供給安全保障プレミアムが完全に消える可能性は低く、エネルギーコストも高止まりしうるとした。
米国の経済指標も、FRBに緩和転換を迫るほど弱くはないと分析した。6月の小売売上高は市場予想をやや下回ったが、エネルギー要因を除く中核消費はなお底堅かった。新規失業保険申請件数も直近2カ月で最低水準まで低下し、内需と雇用の回復力を示したと指摘した。
FRB当局者の発言も変数として浮上している。同アナリストは、1カ月の物価鈍化だけで価格圧力が解消されたとみるのは難しいと、複数のFRB当局者が改めて強調したと伝えた。エネルギー価格が再びインフレを押し上げれば、政策が再び引き締め方向に向かう可能性があるとの警戒も続いていると説明した。
ビットユニクスは、金融市場が現在は政策金利の据え置きを見込んでいるとみる。ただ、エネルギー供給リスクに加え、AI投資拡大に伴う資本需要と底堅い米消費が重なり、物価再上昇の条件をつくっていると指摘した。
同アナリストは、エネルギーリスクがさらに拡大すれば、FRBと市場の間で金利見通しの乖離が一段と広がる可能性があると語った。そのうえで、世界のリスク資産は高い資金調達コストと高い変動性が併存する価格環境に引き続き置かれうると見通しを示した。
Minseung Kang
minriver@bloomingbit.ioBlockchain journalist | Writer of Trade Now & Altcoin Now, must-read content for investors.