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韓国、MSCI先進国指数への編入また見送り IMF危機のトラウマで外為規制が壁

YM Lee

概要

  • 韓国株式市場のMSCI先進国指数への編入は、オフショアのウォン取引規制空売り制度の違いが障害となり見送られた。
  • 政府はオムニバス口座の導入ウォン取引時間の延長を進めているが、オフショアのウォン取引はなお認めていない。
  • MSCI先進国指数への編入が実現すれば、約300億ドルのパッシブ資金流入が期待される半面、編入後の構成比低下に伴う中小型株からの資金流出も懸念されている。

期間別予測トレンドレポート

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写真:Shutterstock
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韓国株式市場のMSCI先進国指数への編入が再び見送られた。外国人の投資環境は改善したものの、オフショアでのウォン取引規制など外為市場の制約がなお障害になった。

英フィナンシャル・タイムズ(FT)が7月10日に報じたところによると、MSCIは6月の年次市場アクセス評価で韓国を新興国市場に据え置いた。外国人投資家の利便性は改善していると評価した半面、オフショアでのウォン取引が認められていない点や空売り制度を、先進国市場との違いとして挙げた。

市場では、外為市場の開放が遅れている背景に、1997年の通貨危機以降の政策運営があるとみる。当時、韓国は急激なウォン安と外貨準備高の枯渇を経験した。以後、政府は取引時間の制限や国内決済の原則を維持し、外為市場の安定を重視してきた。

資本市場研究院のファン・セウン研究委員はFTに対し、政策当局はいまなお通貨危機当時の経験を強く意識していると指摘した。オフショアのウォン市場開放によって海外資本の影響力が高まるとの懸念も残っていると分析した。李在明政権もMSCI先進国指数への編入を進めているが、外為市場の全面自由化には慎重な姿勢を崩していない。

政府はオムニバス口座の導入やウォン取引時間の延長など制度改善を進めているが、オフショアでのウォン取引はなお認めていない。MSCIは、国際投資家が先進国並みの流動性と取引環境を実感できるかが重要な課題だと説明した。

市場では、MSCI先進国指数に編入されれば、長期のパッシブ資金流入や「コリア・ディスカウント」の緩和につながるとの期待がある。BNPパリバ(BNP Paribas)は、編入時に約300億ドルのパッシブ資金が韓国株式市場に流入する可能性があると試算した。

一方で、編入効果を過大視すべきではないとの指摘もある。NH投資証券は、韓国が現在のMSCI新興国指数では高い構成比を占める一方、先進国指数への編入後は比率が大きく低下する可能性があると分析した。これに伴い、中小型株を中心に資金流出が起き、大型株への集中が一段と強まる可能性もある。

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