キム・ドングァン氏、2040年までに宇宙航空・AIへ55兆ウォン投資
概要
- ハンファグループは2040年までに、宇宙航空と人工知能(AI)分野に総額55兆ウォン(約5兆9400億円)を投資すると明らかにした。
- ハンファエアロスペースは宇宙打ち上げロケット事業に約23兆ウォン(約2兆4800億円)、ハンファシステムはSAR衛星・宇宙AIデータセンター・低軌道衛星通信網に約20兆ウォン(約2兆1600億円)を投じる。
- ハンファグループは国防AIデータセンター、ディフェンスOS、有人・無人複合体系(MUM-T)の構築を通じ、宇宙航空の産業生態系づくりと地域の均衡発展を進める方針だ。
期間別予測トレンドレポート



ハンファグループは2040年までに、宇宙航空と人工知能(AI)分野に総額55兆ウォン(約5兆9400億円)を投じる。嶺南圏を軸に宇宙航空の産業生態系を築き、独自の宇宙輸送能力を確保する。陸海空の戦力を有機的に結ぶ国防インフラの構築も進める。
7月3日、キム・ドングァン・ハンファグループ副会長は慶尚南道晋州市の慶尚国立大で開かれた「嶺南圏先端産業発展ビジョン国民報告会」に出席し、こうした内容を柱とする「AI宇宙強国・中長期戦略」を発表した。
今回の投資では、独自の打ち上げロケットと衛星技術を基盤とする統合宇宙インフラを整備する。観測衛星が収集した情報を宇宙AIデータセンターが分析し、低軌道衛星通信網を通じて地上に送信する。軍の作戦遂行につなげる仕組みだ。
事業会社別では、ハンファエアロスペースが宇宙打ち上げロケット事業に約23兆ウォン(約2兆4800億円)を投じる。組み立て施設とロケット開発・試験設備を整備し、将来は商業打ち上げ体制へ移行する。独自の宇宙輸送能力の確立を目指す。
ハンファシステムは、超低軌道の合成開口レーダー(SAR)衛星、宇宙AIデータセンター、低軌道衛星通信網の確保などに約20兆ウォン(約2兆1600億円)を投資する。2031年までにSAR衛星64基を打ち上げて運用する計画だ。192基規模の低軌道通信網衛星でサービスを始め、その後は順次衛星を追加投入する。
キム副会長は、宇宙産業が自立できず、衛星製造や打ち上げを海外に依存する体制では、宇宙主権の確保と自主国防の実現は不可能だと指摘した。そのうえで、独自の打ち上げロケット開発を通じ、韓国がいつでも宇宙に到達できる能力を確保すると強調した。
ハンファエアロスペースとハンファシステムはあわせて、慶尚南道昌原市に10兆ウォン超(約1兆800億円)を投じ、「国防AIデータセンター」を建設する。宇宙と地上、海上の情報を統合管理する拠点で、外部に依存しない閉鎖型の高セキュリティーシステムとして運用する。
同センターは2026年、45メガワット(MW)規模で着工し、2032年までに135MWへ段階的に拡張する。電力はハンファエナジーの発電資産と連携して供給を受ける計画だ。宇宙データセンターと相互バックアップ体制で稼働し、一方が無力化されても作戦を継続できるよう設計する。
実戦特化型の国防AIモデル「ディフェンスOS」の開発には、2040年までに約2兆ウォン(約2160億円)を投じる。朝鮮半島の戦場データを学習して推論するシステムで、K9自走砲、無人水上艇・潜水艇、自律型ドローンなど既存の兵器体系を知能型兵器体系へ進化させる。有人・無人複合体系(MUM-T)の完成も目指す。
ハンファグループは、昌原市など嶺南圏を中心とする大規模投資が、宇宙航空の産業生態系づくりと地域の均衡発展に寄与するとみている。
キム副会長は、地域人材が地域で学び、地域企業が世界市場に挑み、地域の生態系が韓国の未来を支える好循環の構造を完成させると述べた。今後は地域大学内の契約学科設置など、産学連携も拡大する考えを示した。
パク・サンギョン 韓経ドットコム(Hankyung.com)記者 highseoul@hankyung.com
Korea Economic Daily
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