円キャリー取引の巻き戻し懸念再燃 米ハイテク株ラリーの新たな変数に
期間別予測トレンドレポート



日本銀行の追加利上げ観測が再び強まり、円キャリー取引の巻き戻し懸念が米ハイテク株ラリーの新たな変数として浮上している。
ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)が7月3日に報じたところによると、足元の円相場は対ドルで1986年以降の安値圏まで下落した。円安が輸入物価を押し上げるなか、日銀が追加利上げに踏み切る可能性が高まっており、世界の金融市場にも影響が及びかねない。
市場では、日本の利上げが円キャリー取引の巻き戻しにつながる可能性に関心が集まっている。円キャリー取引は、低金利の円を借りて米ハイテク株など高収益資産に投資する手法を指す。日本の金利が上がれば、投資資金が日本に戻り、リスク資産の売りが広がる可能性がある。
実際、2025年7月に日銀が政策金利を0.25%に引き上げた際には、日本のTOPIX指数が1日で12%急落した。その後、ナスダック指数も数週間で13%超下落した。当時は円キャリー取引の巻き戻しが世界の株式市場の変動性を高めた主因の一つとされた。
WSJは、足元でも当時と似た環境が生まれていると分析した。米ハイテク株が相場を主導するなか、円安と日本の利上げ観測が同時に進んでおり、投資家が日本の金融政策の変化に一段と敏感に反応しやすい状況だという。
日本は米国債の主要保有国でもある。米国の財政赤字と政府債務が過去より大きく膨らんでいるため、日本の資金の流れの変化が米金融市場に及ぼす影響も大きくなり得る。
WSJは「市場の関心は現在、米ハイテク株に集中しているが、2年前も日本市場の小さな変化が米ハイテク株の急落とVIX指数の急騰につながった」と指摘した。投資家は日本の金融政策と円相場の動きをあわせて注視する必要があると促した。
YM Lee
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