円、40年ぶりの超安値 高市路線は「未知の領域」に
概要
- 円安で円相場の下落とドル高が一段と進み、日本経済が「底なしの下落」への懸念に直面していると報じた。
- 日本政府と日銀の過去最大規模の為替介入と政策金利の引き上げにもかかわらず円安が続き、円売り圧力が根強く残っていると伝えた。
- 円安は輸出企業の利益と日本株の史上最高値を支える一方、輸入コストの増加と生活物価の上昇を招き、日本経済が「未知の領域」に入ったと報じた。
期間別予測トレンドレポート


片山さつき財務相「大胆な行動に出る時だ」

40年ぶりの「超円安」が日本経済を揺さぶっている。日本政府が過去最大規模の為替介入に踏み切り、日銀も政策金利の引き上げに動いたが、市場の反応は鈍い。円相場が「底なしの下落」に入りつつあるとの警戒も強まり、日本経済に緊張が走っている。
日本経済新聞やNHKによると、6月29日のニューヨーク外国為替市場で円相場は一時1ドル=161.98円まで下落した。心理的な節目とされた2024年7月の安値1ドル=161.96円を下回った。プラザ合意直後の1986年12月以来、40年ぶりの円安水準となった。
日本メディアは、円安が進んだ背景として、イラン戦争に伴う物価上昇と雇用回復が続くなか、米連邦準備理事会(FRB)が年内に利上げに動くとの観測が強まったことを挙げた。
円安の大きな流れは2022年に始まり、この4年半で対ドルで3割近く下落した。昨年に高市早苗首相が就任して以降は、金融緩和を志向する政策を進めるとの観測を背景に円売りが強まった。今年3月以降は、イラン戦争を受けて安全資産とされるドルに資金を移す動きが進んだ。足元でもドル高が続き、円相場の下押し圧力となっている。中国が前日に日本企業や機関への輸出規制を強化し、経済面での圧力も増した。
円安局面が始まって以降、日銀は約10年続けた金融緩和から転換し、正常化を進めている。マイナスだった政策金利はプラスに戻り、6月16日には1995年以降で最も高い1%まで引き上げた。ただ、物価の影響を差し引いた実質金利はなお低い。利上げが物価上昇率に追いついていないとの受け止めが広がり、根強い円売り圧力として残っている。
通貨価値の下落を受け、日本経済への懸念も強まっている。円安は輸出企業の利益を押し上げ、日本株を史上最高値に導く原動力となってきた。一方で、ドル建てで決済する原油や天然ガスの輸入コストは膨らみ、食品から電気料金まで物価上昇が広がっている。生活費の急騰は家計の負担を重くし、高市首相の支持率を脅かす要因として挙がっている。
問題は、円安が日本政府の過去最大規模の市場介入でも止まっていないことだ。日本政府は為替相場が初めて1ドル=160円を超えたのを受け、4月28日から5月27日までに11兆7300億円を投じた。それでも、FRBが当面はタカ派姿勢を維持するとの見方が強く、日銀の利上げ効果は限られている。
片山さつき財務相は、最近の外国為替市場で過度な投機的動きを抑えるため「大胆な行動」に出る用意があると明らかにし、追加介入の可能性をにじませた。NHKは、円相場が1986年12月当時の水準まで下げれば、チャート上で参照できる材料がなくなり、どこまで下落するか分からない「未知の領域」に入ると報じた。
カン・ギョンジュ 韓経ドットコム記者 qurasoha@hankyung.com
Korea Economic Daily
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