米・イランの衝突拡大懸念が後退、S&P500先物は上昇 原油は反発
Suehyeon Lee
概要
- 米国とイランの軍事衝突拡大への懸念が和らぎ、S&P500先物が上昇した。
- 中東での衝突拡大懸念の後退と人工知能(AI)関連技術株への楽観論が重なり、世界の株式市場は2020年以降で最良の四半期成績に向かっている。
- 投資家は、AI投資ブーム、米利上げの可能性、政府支出拡大に伴う財政負担といったリスク要因を注視している。
期間別予測トレンドレポート



米国とイランが軍事衝突の拡大を回避し、交渉再開に向かうとの報道を受け、米株価指数先物が上昇した。
6月28日、ブルームバーグによると、アジア時間の取引序盤にS&P500先物は上昇した。ドルは主要通貨に対しておおむね横ばいで推移した。北海ブレント原油先物は一時1.9%上昇したが、その後は上げ幅をやや縮小した。
これに先立ち、アクシオスは、米国とイランが相互攻撃を停止し、今週カタールでホルムズ海峡問題などを協議する交渉を再開することで合意したと報じた。
両国は停戦合意にもかかわらず、報復攻撃の応酬で緊張を高めていた。イランはコンテナ船やカタール産原油を積んだタンカー、クウェートとバーレーンの軍事基地などを攻撃した。米国もこれに対抗し、イランの軍事施設を複数回攻撃したと伝えられた。
中東での衝突拡大への警戒が和らぎ、市場ではリスク資産を選好する動きが一部で戻った。これに人工知能(AI)関連の技術株への楽観論が加わり、世界の株式市場は2020年以降で最良の四半期成績に向かっている。
もっとも、投資家はAI投資ブームの持続性に加え、米利上げの可能性や政府支出拡大に伴う財政負担といったリスク要因も見極めている。
国際決済銀行(BIS)は同日の年次報告書で、AIを発端とする資産価格の調整とインフレ、財政ストレスが世界経済の主要なリスク要因だと警告した。
今週の市場の焦点は、ポルトガルのシントラで開かれる中央銀行の年次フォーラムと米雇用指標になりそうだ。とりわけ非農業部門雇用者数など主要指標が堅調なら、米連邦準備理事会(FRB)の追加利上げ観測が再び強まる可能性がある。
Suehyeon Lee
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