ビットコイン派生市場で警戒強まる 米コアPCE下振れなら反発余地
期間別予測トレンドレポート



ビットコインの派生商品市場で、下落に備える動きが強まっている。市場が短期急落への警戒を織り込むなか、米個人消費支出(PCE)物価指数が予想を下回れば、投資家心理が急速に持ち直す可能性がある。
暗号資産専門メディアのコインデスクは6月25日、「ビットコイン市場は恐怖状態にあるようで、派生商品投資家は下落ヘッジのため異例に高いプレミアムを支払っている」と伝えた。
コインデスクによると、ビットコインの1週間物オプションのスキューでは、プットオプションのプレミアムがコールオプションを約25ポイント上回っている。プットオプションは価格下落に備える手段で、この動きは投資家が短期の下落リスクを強く意識していることを示す。
一方で、こうした極端な下落警戒は、短期反発の条件にもなりうる。コインデスクは、同程度のプットオプションのプレミアムが2月上旬にもみられたと指摘した。当時のビットコインは6万ドル近辺で中間的な底をつけた後、約4カ月にわたりその価格帯を支えたという。
相場の変曲点として注目されているのが、米コアPCE物価指数だ。変動の大きい食品とエネルギーを除いた物価指標で、米連邦準備理事会(FRB)が重視するインフレ指標でもある。同指数は6月25日午後9時30分に発表される予定だ。
市場では、5月のコアPCEが前年同月比3.4%上昇すると予想されている。4月の3.3%を上回り、2023年末以降で最も高い水準となる。実際の数値が市場予想を下回れば、基調インフレの鈍化シグナルと受け止められ、追加利上げの必要性も薄れる可能性がある。
コインデスクは「予想より弱い数値が出れば、投資家心理の急速な再調整を促す可能性がある」と分析した。ビットコインは前日に5万9000ドル近辺まで下落した後、6万1500ドル前後まで持ち直している。
米資産運用大手ピムコの前最高経営責任者(CEO)、モハメド・エルエリアン氏はX(旧ツイッター)で、「重要な問いは、総合指数とコア指数が上がるかどうかではなく、これらの数字がすでにどれほど古いものになっているかだ」と投稿した。そのうえで「これらは最近の原油価格急落前のデータで、原油安は総合インフレ率を押し下げ、コア物価への圧力も一部和らげるだろう」と付け加えた。
市場では、ビットコインだけでなくストラテジー(Strategy、MSTR)株の値動きにも注目が集まっている。コインデスクは、同社普通株がテクニカル面で弱気反転パターンとされるヘッド・アンド・ショルダーを下放れたと分析した。ストラテジーはビットコインを大量保有する上場企業で、株価の変動がビットコイン投資家の心理に影響する可能性がある。
コインデスクは、ビットコインの方向感が短期的には米物価指標と派生商品のポジション調整に左右されるとみている。5万9000ドル近辺を維持できるかに加え、PCE発表後の変動性拡大も焦点となる。
Minseung Kang
minriver@bloomingbit.ioBlockchain journalist | Writer of Trade Now & Altcoin Now, must-read content for investors.