トランプ氏、量子コンピューター大統領令に署名 2028年実用化・2031年安全対策完了
概要
- トランプ大統領は2028年までに高性能量子コンピューターと量子センサーを配備するよう指示し、米国の技術覇権確保を強調した。
- トランプ大統領は2031年までに中核的な政府システムを耐量子計算機暗号(QPC)へ移行し、量子コンピューティングによるハッキング脅威に備える方針を示した。
- トランプ大統領は量子分野への前例のない水準の投資に加え、米商務省の数十億ドル支援やIBM・アルファベット幹部の出席を通じ、量子技術の商業実用化の可能性を強調した。
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ドナルド・トランプ米大統領は、量子コンピューターの実用化を前倒しする国家支援策を打ち出した。
中国との技術覇権争いで主導権を確保する狙いがある。
ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)などによると、トランプ大統領は6月22日、先端量子コンピューターの開発を促進し、新技術の到来に伴うサイバーセキュリティー上の脅威を抑えることを柱とする大統領令2件に署名した。
1件目の大統領令では、エネルギー省などの連邦機関に対し、民間企業や大学と連携して科学研究に活用できる高性能量子コンピューターを2028年までに配備するよう指示した。
あわせて商務省と国防総省には、5年以内に量子力学を活用した量子センサーを配備し、全地球測位システム(GPS)に代わる手段を整えるよう命じた。
量子センサーは、GPS妨害(ジャミング)が激しい戦場で兵器システムを安定的に運用するのに活用できる。
ホワイトハウス高官は、こうした目標が量子コンピューティング全体の拡大に向けた足がかりになると述べた。
2件目の大統領令は、既存の標準暗号を無力化しかねない量子コンピューティングによるハッキング脅威への対応を盛り込んだ。
トランプ大統領は政府機関に対し、中核的な政府システムの耐量子計算機暗号(QPC)への移行を2031年までに完了するよう求めた。
国家インフラのまひを防ぐため、政府と民間の双方でセキュリティー体制を先回りして強化する狙いだ。
量子セキュリティー企業QseCureのレベッカ・クラウトハマー最高経営責任者(CEO)は「もはや理論にとどまれない安全対策への移行局面で、政府が具体的な期限を示した点は重要だ」と評価した。
量子コンピューターは、特定分野の難題を従来のスーパーコンピューターとは比較にならない速さで解けるゲームチェンジャーとされる。
先端産業全般に及ぶ潜在力の大きさから、各国は技術標準とエコシステムの主導権を握るため巨額の資金を投じ、競争を繰り広げている。
今回示した目標が達成されれば、量子技術の商業利用の可能性を示す画期的な節目となる。
トランプ大統領は署名式で、米国の量子コンピューティング分野における先導的な地位に「前例のない水準の投資を実行する」と強調した。
今回の措置は、米商務省が量子関連企業に数十億ドルの資金支援を進める時期とも重なった。
6月22日にホワイトハウスの執務室で開いた署名式には、アービンド・クリシュナIBM最高経営責任者(CEO)、グーグル親会社アルファベット(Alphabet)のルース・ポラット社長兼最高投資責任者(CIO)ら、民間投資を主導する技術大手の幹部が大挙して出席した。
パク・サンギョン 韓経ドットコム(Hankyung.com)記者 highseoul@hankyung.com
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