米、カタールとイラン凍結資産60億ドルの解放協議に着手
概要
- 米国は、カタールで保管されているイランの凍結資産60億ドルを人道物資の購入に使えるようにする案を巡り、協議していることが分かった。
- カタール口座での資金の使用方式は、ほかの地域にあるイランの凍結資産処理の先例となる可能性があり、交渉過程でてことして活用する余地もある。
- 専門家は、限定的な資産解放がイラン経済に経済的な緩衝効果をもたらし、米国とイランの緊張緩和を示すシグナルになり得るとみている。
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人道物資の購入に用途限定

米国は、カタールで保管されているイランの凍結資産60億ドルを、人道物資の購入に使えるようにする案を巡り、カタールとの協議を始めた。米国とイランの停戦合意後に続く核問題協議で、初期の金融面の誘因として活用する狙いがある。
米紙ウォール・ストリート・ジャーナルは6月19日、事情に詳しい関係者の話として、米国がカタール内にあるイラン資金の使用方法を協議していると報じた。この案は、世界各地で凍結されていると推計されるイラン資産1000億ドルの一部について、イランが限定的に使えるようにすることを目的とする。
協議中の枠組みでは、カタールが保管する60億ドルを使い、イラン中央銀行が発注した食品、医薬品などの人道物資の購入を認める。カタール口座での資金の使い方は、今後ほかの地域にあるイラン凍結資産の扱いでも先例となる可能性がある。
この資金はイラン産原油の販売代金で、もともとは韓国で凍結されていた。その後、バイデン政権が2023年9月にイランとの受刑者交換で合意し、カタールのドーハにある口座へ移した。英紙フィナンシャル・タイムズが先に米国の解放方針を報じ、ウォール・ストリート・ジャーナルは米国がカタールとの実際の協議に着手したと伝えた。
カタールを通じた執行の枠組みが導入されれば、米国はイランの購入内容を比較的容易に監視できる。今後も資金使用を認めるかどうかを、交渉過程でてことして使う余地も生まれる。ただ、イランはなおこの枠組みに同意していない。
今回の案は、停戦に関する了解覚書の締結後に2カ月間進められる米国とイランの核問題協議で、米側が示す複数のカードの一つとされる。関係者によると、合意文書の第11条には、最終協議の進展状況に応じて、米国がイランの凍結資産を全面的に使えるようにする内容が盛り込まれた。米当局者は「イランが建設的に交渉に参加する限り、資金の流れは続くだろう」と述べた。
専門家は、限定的な資産解放だけでもイラン経済には経済的な緩衝効果があるとみる。資産解放はイラン経済の息継ぎを可能にする一方、米国とイランの緊張緩和を示す政治的なシグナルにもなり得るという。
一方で、イランが核計画で実質的な譲歩をする前に、大きな見返りを得ることになるとの指摘もある。
オ・セソン 韓経ドットコム記者 sesung@hankyung.com

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