ストラテジーの優先株STRC、89ドルで上場来安値 ビットコイン軟調と配当不安が重荷
期間別予測トレンドレポート



マイケル・セイラー氏が率いるストラテジー(Strategy)の優先株「STRC」が89ドルまで下落し、上場来安値を付けた。
暗号資産メディアのザ・ブロックは6月17日、STRCが同日の取引時間中に88.50ドルまで下落した後、89ドルで取引を終えたと報じた。直近52週の安値で、2025年7月の上場以来で最も低い終値となった。
STRCは、ストラテジーがビットコイン購入資金を調達するため2025年7月に発行した変動金利型の永久優先株だ。正式名称は「Variable Rate Series A Perpetual Stretch Preferred Stock」。高い配当利回りを提供しつつ、株価を100ドル前後で保つ設計となっている。
足元の実質配当利回りは約12.9%で、投資家に半月ごとに現金配当を支払う。毎月配当率を調整し、株価を100ドル近辺で維持する仕組みを採る。
もっとも、足元ではビットコイン価格の軟調に加え、配当の持続可能性への懸念も強まっている。このため株価は額面を大きく下回っている。
ストラテジーはこれまで、STRCが100ドルを上回る局面で新株を発行し、ビットコインを追加購入するATM(At-The-Market)プログラムを運用してきた。ただ、STRCが足元でディスカウント価格で取引されているため、このプログラムは停止している。
市場では、STRC安の背景としてビットコイン相場の不振が意識されている。ビットコインは最近6万5000ドル前後で推移しており、6月17日の米連邦公開市場委員会(FOMC)を前に投資家心理も冷え込んでいる。
特に、5月にストラテジーがSTRCの配当支払いに充てるため、約250万ドル相当のビットコイン32枚を売却していたことが明らかになり、投資家の懸念を強めた。ストラテジーが2022年にビットコイン買い増し戦略を始めて以降、ビットコインを処分したのはこれが初めてだ。
もっとも、ベンチマークやTDコーウェンなどウォール街のアナリストは、この売却が「デススパイラル(death spiral)」につながる可能性は低いとみている。
同様の仕組みを持つ優先株では、ストライブ(Strive)が投入した「SATA」が同日99ドル超で取引された。SATAの配当利回りは約13.69%で、STRCを上回る。
マイケル・セイラー氏はSTRCの発売当時、これを「ストラテジーのiPhoneモーメント」と評していた。
同じ6月17日には、ストラテジーの普通株MSTRも約5%下落し、116.52ドルで取引された。

Suehyeon Lee
shlee@bloomingbit.ioI'm reporter Suehyeon Lee, your Web3 Moderator.
