「日本の個人は買えたスペースX株、韓国は0株」 ハ・テギョン氏「規制が原因」
概要
- ハ・テギョン保険研修院長は、スペースXの公募過程で韓国が全面的に排除された問題の本質は、韓国金融当局の古く過度な 規制 にあると明らかにした。
- ハ院長は、日本など海外では一般の個人投資家が スペースX IPO公募 に参加した一方、韓国では資本市場法上の煩雑な手続きのため、専門投資家向け私募 に迂回せざるを得なかったと伝えた。
- ハ院長は、こうした 投資家保護規制 が今後、オープンAI、アンソロピック など次世代の革新企業の公募でも、韓国の投資家から機会を奪う結果を招きかねないと警告した。
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世界最大の民間宇宙企業スペースX(SpaceX)の株式を韓国の投資家が1株も割り当てられなかった、いわゆる「コリア・パッシング」を巡り、古く過剰な金融規制が韓国の投資家の足かせになったとの批判が出ている。
ハ・テギョン保険研修院長は6月16日、韓経ドットコムに「今回の事態の本質は、韓国の金融当局による古く過度な規制体系にある」と述べ、当局の責任を正面から問うた。世界の資本市場が競うように未来産業の果実を分け合うなか、韓国だけが「ガラパゴス規制」に縛られ、またとない機会を逃したとの指摘だ。
「世界が熱狂するなか韓国だけ排除」 証券会社の努力も阻んだ規制の壁
当初、未来アセット証券はスペースXの新規株式公開(IPO)を巡り、231万株あまりの配分を受けると見込み、国内で資金を募った。だが、最終的な配分で韓国は完全に除外された。
これを受け、韓国の金融監督院は未来アセット証券が投資リスクを事前に十分に告知したかどうかの検査に着手した。これに対し、ハ院長は「金融監督院は調査する側ではなく、調査されるべき側だ」と批判した。証券会社がグローバルなネットワークを総動員しても、そもそも韓国の金融システムに張り巡らされた規制の壁が高すぎるため、最初から排除されたという見立てだ。
一般の個人が買えた日本、規制に阻まれた韓国
ハ院長が指摘する規制の弊害は、日本との比較で鮮明になる。
スペースXの上場時には、日本のみずほ証券のほか、ドイツ、フランス、オーストラリアなどの投資家が「一般公募」方式で募集に参加した。厳しい資格がなくても、一般の個人投資家が世界的な宇宙企業の株主になることができた。
一方、韓国では資本市場法上、海外企業が国内の一般投資家に公募するには、金融当局に複雑な証券届出書を提出し、厳格な審査を受けなければならない。開示書類の作成や翻訳、法務検討に多大な時間と費用が幾重にもかかる。このため韓国では一般向け公募を断念し、特定の資格を持つ少数だけが参加できる「専門投資家向け私募」に迂回せざるを得なかった。
結果は厳しかった。ハ院長は「スペースXから見れば、米国、日本、欧州など世界中に投資家は大勢いるのに、あえて韓国当局の厳しい規制に合わせるために費用と時間をかける誘因は全くない」と指摘した。韓国当局が築いた緻密な規制網が、かえって巨大グローバル企業に韓国市場を素通りさせる足かせとして働いた格好だ。
「投資家保護を名目に機会を剝奪」 次はオープンAIか
韓国の金融当局は常に「投資家保護」を名目に掲げてきた。だが、ハ院長は「過度な保護は、結局は投資家をグローバル市場の外へ追い出す結果を招く」と強調した。「投資家が自ら判断する機会まで奪うのは、保護ではなく機会の剝奪だ」とも訴えた。
本当の危機はこれからだ。足元のグローバル資本市場では、生成AI革命をけん引するオープンAI(OpenAI)やアンソロピック(Anthropic)の上場が取り沙汰されている。
ハ院長は「韓国市場は規制が多く、手続きが複雑だという認識が固まれば、次世代の革新企業が公募市場に出てくる局面でも、韓国の投資家は『規定上難しい』という言葉とともに疎外されるだろう」と警告した。
AIと宇宙産業の付加価値が世界に配分される歴史的な局面にある。グローバルスタンダードを外れた「一国だけの規制」に固執し、韓国の投資家の足を引っ張ってきた金融当局には、痛切な省察と制度改善が求められている。
イ・ミナ 韓経ドットコム記者 helper@hankyung.com

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