米・イランが終戦MOUに電子署名 真の交渉はこれから
概要
- 米国とイランは終戦MOUに電子署名を終えたが、ホルムズ海峡通行料と制裁緩和条件は後続交渉に持ち越された。
- MOUは、イランの非核化措置と米国の相応の措置を結びつける非常に大まかな文書で、個別の懸案は今後の技術協議で扱われる見通しだ。
- 米国は、イランが濃縮ウランの除去や検証体制の受け入れなどの措置を取れば、制裁緩和や一部の融和措置を検討できるとの立場を示した。
期間別予測トレンドレポート


6月19日にジュネーブで別途署名式
米「イランの対応次第で制裁緩和も可能」

米国とイランが終戦に向けた了解覚書(MOU)に先行して電子署名を終えたことが分かった。ただ、ホルムズ海峡の通行料や制裁緩和の条件といった主要論点は、なお後続交渉に持ち越された。
JDバンス米副大統領のメディア対応と米政府高官の説明によると、米国とイランは終戦MOUの妥結を発表した6月14日に電子署名を完了した。米側はドナルド・トランプ大統領とバンス副大統領、イラン側は対米交渉代表だったモハマド・バゲル・ガリバフ国会議長が署名したという。
両国は6月19日、スイス・ジュネーブで別途署名式を開く予定だ。バンス副大統領とガリバフ議長が出席する。
今回のMOUは、イランの非核化措置と米国の相応の措置を結びつける大枠を示した文書とみられる。バンス副大統領はCNNのインタビューで、MOUについて「1ページ半」の「非常に大まかな文書」だと説明し、個別の懸案は今後の技術協議で扱うとの見通しを示した。
合意文がすぐに公表されていないことを巡っては疑念も残る。米政府高官は、合意文を24〜48時間以内に公表する予定だと明らかにした。一方、トランプ大統領は6月19日の署名式後に公表するとしている。
ホルムズ海峡の通行料を巡る問題も、今回のMOU締結でなお決着していない。米政府高官は、MOUにホルムズ海峡を60日間、通行料なしで開放する内容が盛り込まれたと説明した。バンス副大統領も長期的には通行料なしで開放されることが望ましいとしたうえで、この問題は今後の技術協議で詰める考えを示した。
これは、通行料が恒久的に免除されるとするトランプ大統領の主張とはやや隔たりがある。イランは60日間の交渉後、海上サービスの提供名目で手数料を徴収する計画とされる。
制裁緩和を巡っても、双方は余地を残した。バンス副大統領は、MOU署名の対価として資金が支払われることはないと強調した。その一方で、イランが濃縮ウランの除去や検証体制の受け入れといった措置に踏み切れば、制裁緩和を検討し得るとの認識を示した。
米政府高官も、米国とイランはなお信頼構築の初期段階にあると指摘した。イランが約束履行の意思を示す小さな措置を取れば、米国も初期段階で一部の融和措置で応じる可能性があるという。
イスラエルのレバノン撤退は、今回のMOUの合意事項には含まれていないもようだ。米国はMOU締結後、イランとの核交渉を進める間は中東の兵力を維持し、最終合意に至れば兵力削減に着手する計画とされる。
ホン・ミンソン 韓経ドットコム記者 mshong@hankyung.com

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