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急ごしらえの和平、イラン戦争106日で終結へ 米・イランが6月19日に署名

出典
Korea Economic Daily

概要

  • 米国とイランは平和協定の締結で合意し、ホルムズ海峡の再開放を予告した。これを受けて国際原油相場は大幅に下落した。
  • 60日間の追加協議では、イラン核計画対イラン経済制裁ホルムズ海峡の開放などの主要議題を話し合うと伝えた。
  • イランの海外凍結資産240億ドルを解除するかどうかが交渉の重要争点で、履行状況に応じて段階的な報酬を与える方針だとした。

期間別予測トレンドレポート

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米国とイランが平和協定の締結で合意した。2月28日に米国とイスラエルがイランを爆撃してから106日ぶりとなる。世界の原油輸送の要衝であるホルムズ海峡も近く再開放される見通しだ。

写真:Shutterstock
写真:Shutterstock

ドナルド・トランプ米大統領は6月14日(現地時間)、自身のSNSに「イランとの交渉は完了した」と投稿し、米海軍による封鎖措置を直ちに解除し、ホルムズ海峡の再開放を承認すると明らかにした。さらに、協定署名とともに機雷除去作業が始まれば、中東から世界向けの原油輸送は正常化すると強調した。イラン最高国家安全保障会議も同日、声明を出し、了解覚書(MOU)の締結を発表した。

両国は6月19日にスイスで正式な署名式を開き、合意内容を確定する予定だ。MOU署名後の60日間で、イラン核計画の廃棄や凍結資産を含む経済制裁の解除について具体策を協議する。これに先立ち、イラン国営メディアは、MOU締結後30日以内にホルムズ海峡を再開放する条項を盛り込んだ平和協定草案が用意されたと報じていた。

市場では、今回の協定が世界の供給網を巡る不安を和らげ、急騰していたエネルギー価格の正常化につながるとの期待が広がった。6月14日のロンドンICE先物取引所では、8月物の北海ブレント先物が3.3%下落し、米国産標準油種WTIも4.4%安となるなど、国際原油相場は大幅に下げた。

追加協議は残るものの、今回の交渉妥結で米・イラン戦争は事実上終結したとの見方が強まっている。11月の中間選挙を控えるトランプ大統領に加え、戦争で大きな被害を受けたイランにも、戦闘を再開する意思は乏しいためだ。

60日間の追加協議が本番となる。イランの核兵器問題に最終的な結論を下す局面になる。

米国は核物質の「完全廃棄」を要求、イランは「平和利用の核は放棄できない」

6月14日(現地時間)に米国とイランが合意したMOUには限界もある。イラン核問題を巡る最終協定ではないためだ。両国は6月19日にMOUへ正式署名した後、60日間で完全な終戦に向け、イランの核計画と対イラン経済制裁に関する合意案をまとめる必要がある。トランプ政権がイラン攻撃の最大の理由に「核問題」を挙げてきた以上、厳しい交渉になる公算が大きい。ただ、両国とも停戦の枠組み自体を揺るがす可能性は低い。

核処理など巡り後続協議

60日間の協議で主要議題となるのは、核問題に加え、対イラン経済制裁やホルムズ海峡の開放に関する具体策である。

核問題を巡っては、両国は「イランは核兵器を保有しない」という原則では一致したが、核計画をどう処理するかまでは盛り込まなかった。核兵器保有の禁止とは、イランが今後、核兵器を開発または取得しないと約束する内容である。イランもこれまで「核兵器を開発する意思はない」と主張してきただけに、受け入れやすい内容だ。

一方、核計画の扱いははるかに敏感な論点である。保有する高濃縮ウランを国外搬出するのか、それとも廃棄するのか。ウラン濃縮施設や遠心分離機を解体するのか。国際社会の検証をどう受け入れるのか。こうした点が争点になる。核兵器製造に使われ得る原料や施設の廃棄を求める米国が、どこまで実現できるかが焦点となる。

イランは、濃縮ウランを国内で保有することと、平和目的の核計画は放棄できない主権だとの立場を崩していない。イラン高官らはこれまでも「イランの核計画は全面的に平和目的であり、核兵器を追求したことはない」との公式見解を繰り返してきた。

凍結資産解除は交渉材料となるか

イランが核計画の廃棄に応じた場合、米国が見返りとして提示し得るのは、240億ドルに上るイランの海外凍結資産の解除である。経済制裁によって民衆蜂起まで経験したイランにとって、即時の資金流入と制裁撤廃は終戦交渉を受け入れる最大の名分である。戦争で破壊されたインフラの復旧にも資金が要る。

半官営メディアのメヘル通信は6月12日、14項目からなるMOU草案に関連内容が盛り込まれたと報じた。両国がMOUに署名し次第、その半分にあたる120億ドルを受け取り、60日間の交渉期間中に残る凍結資産も解除されるという内容である。

一方、ブルームバーグが確認した米側草案では、イランの国外凍結資産をどの程度解除するかは具体的に明記されていないという。解除の時期にも触れていないと伝えられた。

ピート・ヘグセス米国防長官はCBSとのインタビューで「資産凍結解除の可否は履行実績に基づく」と述べた。そのうえで「イランが合意を履行するまでは、いかなる資金も解放されない」と語った。米政府高官も記者団に対し、今回の合意はまずホルムズ海峡を再開放し、その後にイラン核計画などより大きな争点の交渉へ進む構図だと説明した。さらに、米国の要求を満たす段階に応じて、イランは報酬を受け取ると付け加えた。

トランプ氏、G7会議後に署名式出席の可能性

米国とイランは6月19日にスイスで開く正式署名式を前に、カタールのドーハで事前会合を開き、各種争点を話し合う予定だ。意見の食い違う部分を完全に整理するよりも、その後の具体的な協議日程を定めることが中心になる可能性が高い。

署名式にはトランプ大統領が直接出席する可能性もある。J・D・バンス副大統領は、合意発表後にフォックスニュースとの電話インタビューで「私は出席するつもりだが、大統領本人が出席する可能性もある」と話した。トランプ大統領は6月15日から17日までフランスで開かれる主要7カ国首脳会議(G7サミット)に出席する予定で、そのままスイスへ向かうことも可能である。

イラン側では、終戦交渉の首席代表を務めるガリバフ議長とアラグチ外相が、署名式に出席するためスイスのジュネーブに向かう予定だ。

ニューヨーク=パク・シニョン特派員 nyusos@hankyung.com

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