PiCK
ウォーシュFRB議長、初のFOMCで難しい判断 利下げ圧力とインフレの板挟み
期間別予測トレンドレポート


物価急騰のなかトランプ氏が利下げを迫る
FRB内では利上げ論も浮上
ビットコイン相場にも影響

ケビン・ウォーシュ新米連邦準備理事会(FRB)議長が来週、就任後初めてとなる連邦公開市場委員会(FOMC)定例会合を主宰する。インフレ圧力の高まりと、ドナルド・トランプ大統領の利下げ要求の間で、どのような判断を示すかに世界の金融市場の関心が集まっている。
FRBは6月16日から2日間の日程で、6月のFOMCを開き、政策金利を決める。市場では、米国のイラン攻撃を受けてエネルギー価格が急騰し、物価が3年ぶりの高水準となっているため、今回は金利を据え置く公算が大きい。
今回の決定は、足元で持ち直しているビットコインをはじめとする暗号資産市場の行方を左右する節目にもなりそうだ。ビットコインは6月5日、およそ20カ月ぶりに6万ドルの大台を割り込み、追加下落への警戒を強めた。その後は下げ幅を埋め、6月14日時点では6万4000ドル台を回復した。米国とイランの合意が目前に迫るなか、今回のFOMCで市場の期待通り利下げの方向性が示されれば、資産市場の上昇基調に弾みがつく可能性がある。
ただ、ウォーシュ議長が置かれた状況は厳しい。トランプ大統領に抜てきされた同議長は、過去には利下げを支持する立場だった。もっとも、足元の経済指標はタカ派委員の主張を後押ししている。雇用市場の強さと物価上昇が続くなか、4月の会合では1992年以降で最も多い4人の委員が利下げ路線に反対し、据え置きを主張した。
市場の関心は、今後の利上げや利下げの可能性を示すフォワードガイダンスの変化に移っている。シカゴ・マーカンタイル取引所(CME)のフェドウォッチによると、市場は当初、年末の利下げを見込んでいたが、足元では12月の利上げの可能性まで意識し始めている。
ウォーシュ議長が進めるFRBの情報発信の見直しも焦点となる。ウォーシュ議長は、FRBが市場と過度に頻繁に対話してきた結果、かえって政策判断の誤りを広げ、変動性を高めたと批判してきた。これまでドットプロット(金利見通し)の廃止やフォワードガイダンスの縮小を訴えてきただけに、今回の初陣ではより慎重なメッセージを発するとの見方が強い。
KPMGのダイアン・スウォンク主席エコノミストは「利上げを先送りすることは、経済がパンデミックから脱した時期よりも、今の方が危険だ」と指摘した。そのうえで「ウォーシュ議長がトランプ大統領の圧力に屈するかどうかは、なお見極める必要がある」と語った。

Doohyun Hwang
cow5361@bloomingbit.ioKEEP CALM AND HODL🍀
