AI資金争奪戦に警戒感、世界マネー吸い込む「ブラックホール」
概要
- 世界のテック企業がAIの主導権確保に向け、増資・社債・IPO・私募融資を通じた大規模な資金調達に乗り出している。
- アルファベット・アマゾン・メタ・マイクロソフト・オラクルのビッグテック5社の今年の社債発行額は1590億ドルに達し、昨年通年の発行額をすでに上回った。
- レイ・ダリオ氏は、世界の株式市場がAI関連銘柄に過度に依存し、典型的なバブルの様相を示していると警告した。
期間別予測トレンドレポート


大型IPOや増資、私募融資まで
ウォール街のAI偏重に警戒感
米主要ビッグテックの社債発行、今年1590億ドル
昨年通年の発行額をすでに超える
スペースX、アンソロピック、オープンAIの上場規模は2000億ドルに迫る
レイ・ダリオ氏「典型的なバブルの姿」

世界のテック企業が人工知能(AI)の主導権確保へ、使える金融手段を総動員して資金を吸い寄せている。増資や社債発行に加え、新規株式公開(IPO)や私募融資市場にも手を広げ、巨額の投資資金の確保を急ぐ。
7月9日、ウォール街によると、アルファベット(Alphabet)やアマゾン(Amazon)、メタ(Meta)、マイクロソフト(Microsoft)、オラクル(Oracle)といった主要ビッグテック5社の今年の社債発行額はすでに1590億ドルに達した。昨年通年の1080億ドルを半年で軽く上回った。このうちアルファベットは最近、850億ドル規模の超大型増資も発表した。
スペースX(SpaceX)、アンソロピック(Anthropic)、オープンAI(OpenAI)の3社の上場規模は、過去最大となる2000億ドルに迫る見通しだ。オープンAIとアンソロピックはベンチャーキャピタル(VC)からすでに1000億ドル超を調達した。アンソロピックは私募融資市場が逼迫する局面でも、350億ドル規模の過去最大の私募融資契約を結び、市場を驚かせた。
テック企業が競うように資金拡充に動くのは、次世代データセンターの建設と電力網の先行確保のためだ。モバイルやクラウド時代のソフトウエア開発と異なり、生成AIはエヌビディア(NVIDIA)製など高価なAI半導体を数万個単位で稼働させる「物理インフラ戦争」の性格を帯びる。発電設備や冷却システムの整備にも巨費がかかり、企業が自前で稼ぐ現金だけでは投資の速度に追いつけない臨界点に達している。
ウォール街では、世界の株式市場がAI関連銘柄に過度に依存しているとの懸念もくすぶる。ブリッジウォーター・アソシエーツ(Bridgewater Associates)創業者のレイ・ダリオ氏は7月3日、ブルームバーグTVのインタビューで「市場と経済が、変動性が非常に大きく危険な一つの新興産業であるAIに集中している」と指摘した。あわせて「これは典型的なバブルの姿だ」と警告した。
ニューヨーク=パク・シニョン特派員 nyusos@hankyung.com

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