米中の物価指標とスペースX上場、世界株が変動性の試金石に
概要
- 今週のニューヨーク株式市場は、CPI、PPI、期待インフレ率の発表に加え、スペースXの上場も控え、急激な変動性が見込まれると伝えた。
- スペースXはIPOで750億ドルを調達し、1兆7700億ドルの企業価値でデビューする見通しで、資金市場の流れに影響を及ぼす可能性があるとした。
- 中国のCPI上昇基調が続けば、デフレ懸念の後退を通じて消費関連株に好影響を与える可能性があると伝えた。
期間別予測トレンドレポート


CPIや習近平氏・金正恩氏会談、今週の株式市場の焦点
中国のデフレ圧力の緩和にも注目

今週(6月8日〜6月12日)のニューヨーク株式市場は、値動きの荒い展開が予想される。消費者物価指数(CPI)など重要指標の発表が相次ぐうえ、大型案件のスペースX上場も控えるためだ。
最大の焦点は6月10日に発表される5月のCPIだ。市場参加者は総合CPIが前月比0.5%上昇すると見込む。価格変動の大きいエネルギーと食品を除くコアCPIも同0.3%上昇するとの予想だ。
前年同月比では、総合CPIが4.2%、コアCPIが2.9%それぞれ上昇するとみられている。
6月11日には5月の生産者物価指数(PPI)が発表される。卸売物価を示すPPIはCPIの先行指標で、先行きの物価圧力を探る材料として投資家が注目している。
PPIに含まれるポートフォリオ運用手数料や航空運賃、病院費は、米連邦準備理事会(FRB)が重視する個人消費支出(PCE)物価指数に影響する。市場参加者は前月比0.8%上昇を予想している。
6月12日にはミシガン大学が6月の期待インフレ率を公表する。消費者が今後も物価の大幅な上昇を見込んでいるかが焦点になる。
経済指標以外にも大きな材料が並ぶ。米国とイランの終戦合意交渉に加え、6月12日にはスペースXがニューヨーク株式市場にデビューする。スペースXは新規株式公開(IPO)で750億ドルを調達し、企業価値は1兆7700億ドルに達する。
先週のハイテク株急落の一因には、スペースX投資に向けた資金確保の動きが挙がっていた。今後の資金市場の流れも注目点となる。
6月16日〜6月17日の米連邦公開市場委員会(FOMC)を前にした警戒感も、投資家心理を左右しそうだ。主要当局者はFOMCを控え、金融政策に関する発言を控える「ブラックアウト期間」に入る。
上海株式市場では、中国の習近平国家主席と北朝鮮の金正恩・国務委員長による首脳会談に関心が集まっている。習氏が6月8日〜6月9日の北朝鮮国賓訪問で示す経済協力の水準や発言の強さによっては、市場が反応する可能性がある。
6月9日に公表される5月の輸出入統計と、6月10日に発表される同月のCPIも主要な変数だ。中国の4月のCPIは前年同月比1.2%上昇し、市場予想を上回った。5月も1%台前半の上昇が見込まれている。CPIの上昇基調が続けば、デフレ懸念の後退を通じて消費関連株には追い風となりうる。
北京=キム・ウンジョン特派員 kej@hankyung.com

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