イーサリアム、1540ドルまで急落 DeFiハッキングとジーキャッシュの脆弱性で投資心理悪化
概要
- イーサリアム(ETH)は取引時間中に1540ドルまで下落し、2025年5月以来の安値を付け、投資心理が冷え込んでいると伝えた。
- イーサリアムの先物資金調達率のマイナス転換、ロングポジションの大規模清算、オプション市場での下方ヘッジ需要の急増など、デリバティブ指標が弱含んでいるとした。
- DeFiのTVL急減、ハッキング被害の拡大、ジーキャッシュ(ZEC)ネットワークの脆弱性といったセキュリティー不安を背景に、イーサリアムが短期的に1550ドル割れまで一段安となる可能性があると診断した。
期間別予測トレンドレポート



イーサリアム(ETH)が13カ月ぶりの安値圏まで売られ、投資心理が急速に悪化している。
コインテレグラフは6月5日、イーサリアムがこの日の取引時間中に1540ドルまで下落し、2025年5月以来の安値を付けたと報じた。暗号資産市場全体の軟調に加え、分散型金融(DeFi)業界のハッキング被害やジーキャッシュ(ZEC)ネットワークの脆弱性が重なり、売り圧力が強まったと分析した。
デリバティブ市場でも弱気の兆候が広がっている。ラエビタス(Laevitas)のデータによると、イーサリアム先物の資金調達率はマイナスに転じ、ショートポジション需要が増えた。直近5日間で清算されたイーサリアムのロングポジションは12億8000万ドルに達した。
オプション市場でも下落に備える動きが強まった。デリビット(Deribit)では、プットオプションのコールオプションに対するプレミアムが3.7倍まで跳ね上がり、下方ヘッジ需要が急増した。
オンチェーン指標も悪化している。ディファイラマ(DefiLlama)によると、イーサリアムネットワークの総預かり資産(TVL)は2024年2月以来の低水準まで減った。主要DeFiプロトコルのスパーク(Spark)、イーサーファイ(Ether.fi)、アイゲンクラウド(EigenCloud)、カーネルダオ(KernelDAO)でも、足元のTVLは40〜50%近く減少した。
投資心理の悪化にはセキュリティー問題も影響している。足元では、ジーキャッシュのゼロ知識証明(zk)ベースのプライバシープールで、トークンを無制限に発行できる重大な脆弱性が見つかった。このバグは2022年から存在していたが、最近になってAIモデルを通じて発見されたという。
市場では、これをきっかけに他のブロックチェーンやスマートコントラクトにも同様の脆弱性が存在し得るとの警戒感が強まっている。実際、4月のDeFi業界のハッキング被害額は6億3000万ドルだった。ケルプダオ(KelpDAO)へのハッキングとドリフト・プロトコル(Drift Protocol)への攻撃が、被害全体の80%超を占めた。
足元のオンチェーンデータでは、イーサリアム流通量のうち含み益が出ている保有分の比率は約30%まで低下した。2020年の新型コロナウイルス禍による急落局面以降では異例の低水準だ。
コインテレグラフは、DeFiのセキュリティー不安と市場全体のリスク回避姿勢が続けば、イーサリアムが短期的に1550ドルを下回る水準まで一段安となる可能性もあると伝えた。

Suehyeon Lee
shlee@bloomingbit.ioI'm reporter Suehyeon Lee, your Web3 Moderator.
