スペースX IPOに資金集中、韓国株急落 サムスン電子6.4%安・SKハイニックス9.9%安
概要
- KOSPIとサムスン電子、SKハイニックスなど半導体株は、米国の半導体企業の業績懸念と利益確定売りを受けて急落した。
- 市場では今回の半導体株急落を本格的な調整相場というより一時的な利益確定とみる向きがある一方、半導体株安が進めばKOSPIの上昇モメンタムが失われるとの懸念も出ている。
- 米国のスペースX、オープンAI、アンソロピックなど超大型IPOを前に、グローバルな流動性流出と供給拡大に伴う需給悪化による弱気相場の可能性が指摘されている。
期間別予測トレンドレポート


コスピ急落、5.5%安
「資金のブラックホール」となる超大型IPOを前に
外国人投資家が現金確保の売り
サムスン電子6.4%安、SKハイニックス9.9%安
市場では「本格調整より一時的な利益確定」との受け止め

9000台をうかがっていた韓国総合株価指数(KOSPI)が急反落した。米半導体企業の業績懸念が浮上したのが響いた。これまでKOSPIは半導体株への極端な集中を背景に急騰してきただけに、下げ幅は主要国市場より大きくなった。スペースXやオープンAIなど大型の新規株式公開(IPO)を控え、外国人投資家が現金化を進めたことも相場の重荷になった。
米半導体株安でKOSPI急落

6月5日の韓国株式市場では、主要半導体株がそろって下落した。サムスン電子は6.40%安の32万9000ウォン(約3万5600円)で取引を終えた。SKハイニックスは9.92%下落し、207万ウォン(約22万4000円)まで下げた。サムスン電子単一銘柄のレバレッジ商品は13%前後、SKハイニックスの2倍型商品は20%程度下落した。
サムスン電子とSKハイニックスの持ち分価値評価を手掛かりに買われてきたSKスクエアは7.57%安、サムスン物産は13.93%安と急落した。
この日のKOSPIの下落率5.54%は、アジアの主要市場と比べても大きかった。日本の日経平均株価は1.31%、中国の上海総合指数は0.74%の下落にとどまった。半導体株への集中を軸にKOSPIが急ピッチで上昇してきたぶん、調整局面での下げも大きくなった。
半導体株安は取引開始前からある程度予想されていた。前日の米株式市場で主要半導体株が急落していたためだ。半導体メーカーのブロードコム(Broadcom)が市場予想を下回る業績見通しを示し、株価は12.59%下落した。マイクロン・テクノロジー(Micron Technology)は7.74%安、サンディスク(SanDisk)は3.92%安、ウエスタンデジタル(Western Digital)は3.13%安だった。
市場では、この日の半導体株急落を本格的な調整相場の始まりではなく、一時的な利益確定と受け止める向きが多い。キウム証券のハン・ジヨン研究員は「ファンダメンタルズやマクロ環境の危機で株価が下がったとは見にくい」と述べた。さらに「利益モメンタムが改善する余地があり、半導体株の比重が高い韓国株市場に入る魅力はむしろ高まっている」と語った。
一方、弱気相場を懸念する声もある。メリッツ証券のファン・スウク・アナリストは「来月の決算シーズンまでは目立った材料がない」と指摘したうえで、「7〜9月期を前に、相場は一服局面に入るだろう」と見通しを示した。ヒョンデ自動車証券のノ・グンチャン・リサーチセンター長は「半導体株の弱さが続けば、KOSPIの上昇モメンタムは急速に失われかねない」と述べ、「KOSPIの下げは半導体株安とセットで進む」と付け加えた。
エヌビディア(NVIDIA)のジェンスン・フアン最高経営責任者(CEO)は6月5日に訪韓したが、LG電子は7.62%安、斗山ロボティクス(Doosan Robotics)は11.15%安、NAVERは4.49%安と、関連銘柄も軟調だった。期待先行で急騰していた銘柄群だけに、そろって調整した。
その一方で、金融株には物色の矛先が向かい、おおむね上昇した。KB金融持株は4.51%高、新韓金融持株は7.39%高、ハナ金融持株は2.49%高、ウリ金融持株は2.63%高だった。前日に自社株消却を発表したシニョン証券も3.29%上昇した。米市場でバリュー株主導の上昇がみられたのと似た展開となった。
大型IPO控え現金化
6月12日に米国市場へ上場するスペースXなどの大型IPOを前に、利益を確定して現金を確保しようとする動きが株安に影響したとみられる。スペースXの企業価値は2兆ドル前後と見込まれており、大規模な投資資金が集まる可能性が高い。
6月5日、未来アセット証券が個人と法人のプロ投資家を対象に実施したスペースX公募株の募集は、販売開始から数分で締め切られた。5億ドル分を10万〜300万ドルの範囲で受け付けたが、投資家の関心は大きかった。
テシン証券のイ・ギョンミン研究員は「スペースX上場でグローバル流動性が流出し、投げ売りに近い売却が出た」と説明した。その結果、「業種全般にわたって同時安の様相が広がった」と分析した。
スペースXに続き、それぞれ1兆ドルの企業価値が見込まれるオープンAIとアンソロピック(Anthropic)もIPOを予定している。このため当面は、供給拡大に伴う需給悪化で弱い相場が続くとの懸念が出ている。
カン・ジンギュ記者 josep@hankyung.com

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