ドル・ウォン相場1540ウォン突破、金融危機後の最高水準 韓国株に警戒信号
期間別予測トレンドレポート



ドル・ウォン相場は6月5日、中東発の地政学リスクと外国人資金の流出が重なり、1540ウォンを突破した。金融危機後で最も高い水準に跳ね上がった。
国際原油価格の急騰を受けたドル高と韓国株市場の売り圧力が重なり、韓国政府と韓国銀行の相次ぐ口先介入でも市場の流れは変わっていない。6月4日の夜間取引で1540ウォン台まで急伸した相場は、6月5日の日中取引でも1540ウォンを上回った。
6月5日午前9時53分のソウル外国為替市場で、ドル・ウォン相場は1ドル=1540.60ウォンを付けた。金融危機時の2009年3月10日に記録した場中高値の1561ウォン以来の高水準だ。相場は前日の日中取引終値より0.70ウォン安い1529ウォンで始まった後、上昇に転じて上げ幅を広げた。
ドル・ウォン相場は、日中取引終了後の6月4日の夜間取引でも1540ウォン台を記録した。同日午後5時5分ごろには1540.40ウォンまで上昇した。
相場は6月4日まで13営業日連続で1500ウォン台を付けた。通貨危機時の1997〜1998年以来の長さとなる。
相場上昇の背景には、米国とイランの停戦交渉が膠着するなかで軍事衝突が拡大し、国際原油価格が上昇したことがある。6月3日のWTI先物は2.41%高の1バレル96.02ドルで引け、北海ブレント先物も1.89%上昇し97.81ドルを付けた。安全資産選好の流れのなかでドルも強含み、主要6通貨に対するドルの強さを示すドル指数は99.5を上回った。
これに加え、外国人投資家による韓国株の売り越しが続き、ウォン安をあおった。5月7日以降、19営業日連続で売り越しが続き、累計の売越額は66兆ウォン(約7兆2000億円)を超えた。米国の関税政策を巡る不確実性が改めて意識されたことも、相場上昇に影響した。
米半導体株安で株式市場の地合いが悪化したことも、外国為替市場の重荷になったとみられる。前夜の米市場では、ファブレス半導体大手ブロードコム(Broadcom)が堅調な業績を示したものの、業績見通しが上方修正されず据え置かれたため、半導体株全体の急落を招いた。これを受け、外国人はKOSPIで8000億ウォン近く(約870億円)を売り、売越額を膨らませている。
内外の悪材料が重なり、政府の口先介入など市場安定化策だけでは効き目が薄い。ク・ユンチョル副首相兼財政経済部長官は6月4日の市場点検会議で「過度な一方向の動きには必要な措置を直ちに講じる」と述べ、口先介入に踏み切った。5月28日には韓国銀行のシン・ヒョンソン総裁も「為替相場の一方向への偏りには断固対応する」と警告していたが、相場の上昇基調はなかなか崩れない。
金融市場では、中東情勢の長期化などを背景に高ウォン安局面が当面続くとの見方がある。KB国民銀行のイ・ミンヒョク氏は6月5日のドル・ウォン相場について「1520〜1540ウォン台で大きく変動するだろう」と指摘したうえで、「原油価格の下落とリスク選好の動きがオフショア市場でのドル高圧力を弱めているが、外国人の株式売り越しに伴う需給負担が下値を支える」と分析した。
キウム証券のキム・ユミ氏は「最大の重荷は外国人の韓国株売りだ」と語った。そのうえで「中東発の地政学リスクが和らぎ、外国人の売り越しが落ち着けば相場は1400ウォン台に低下するだろう。ただ、外国人資金の流出が続けば、経常収支黒字の拡大にもかかわらず、相場の下方硬直性はかなりの期間続く」との見通しを示した。
カン・ギョンジュ 韓経ドットコム記者 qurasoha@hankyung.com

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