トランプ氏、対イラン終戦MOU承認せず 追加条件を要求
概要
- トランプ米大統領が、米国とイランの戦争終結に向けた 了解覚書(MOU) 草案を承認しない方針を決めたと伝えられた。
- トランプ大統領は、米国が 対イラン制裁緩和 と イラン凍結資産の解除 を協議する既存MOUに対し、追加条件を要求したという。
- 米政界、特に共和党の強硬派は 資金凍結解除 について、「イランのテロ政権に資金を流し込むようなものだ」と批判し、「譲歩的な合意だ」と反発した。
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イラン凍結資産の解除に不満
モジタバ師に承認迫る狙いとの見方

トランプ米大統領は、米国とイランの戦争終結に向けた了解覚書(MOU)の草案を承認しない方針を決めた。5月30日、ニューヨーク・タイムズ(NYT)などが報じた。トランプ氏はMOUに盛り込まれた終戦条件に追加事項を求め、米国はその内容を反映した文書をイラン側に送ったという。
トランプ氏は5月29日、ホワイトハウスのシチュエーションルームでMOU承認の是非を協議したが、会議は何の発表もないまま終わった。草案には、米国とイランの休戦を60日延長することに加え、ホルムズ海峡を全面開放し、延長した休戦期間中にイランの非核化を巡る合意を導く内容が盛り込まれたとされる。米メディアは、米国が核協議の進展に合わせて対イラン制裁を緩和し、イランの凍結資産解除も協議する方針だと報じた。
イラン側に送った追加条件の中身は明らかになっていない。ただ、ホワイトハウス内外では、イラン向けの資金凍結解除措置にトランプ氏が不満を示したとの見方が出ている。資金凍結解除を巡っては、米政界、とりわけ共和党内の強硬派が「イランのテロ政権に資金を流し込むようなものだ」と批判し、「譲歩的な合意だ」と反発したことが背景にある。トランプ氏は、バラク・オバマ政権が締結した「イラン核合意」をかねて批判してきた。米国は対イラン制裁解除の過程で過度な譲歩をしたとして、2018年に同合意を破棄している。
今回の対応は、イランの最高指導者であるモジタバ・ハメネイ師に既存MOUを承認させるよう圧力をかける狙いとの分析もある。米国とイランの当局者はMOUで暫定合意したが、トランプ氏とモジタバ師はそろって最終承認を先送りしていた。トランプ氏は、イラン側の最終承認に時間がかかり過ぎているとして不満を示したとされる。
米国とイランの局地戦もなお続いている。米中央軍は5月30日、イランの港に向けて航行していたガンビア船籍の貨物船1隻にミサイルを発射し、航行不能にしたと発表した。
米中央軍は声明で、この貨物船について「オマーン湾でイランの港に向けて国際水域を航行しているのが確認された」と説明した。「米国の海上封鎖違反を通告し、20回以上にわたって警告を送った」とも明らかにした。軍当局によると、船舶は発射されたミサイルで無力化され、もはやイランには向かっていない。
ニューヨーク=パク・シニョン特派員 nyusos@hankyung.com

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