トランプ氏、イラン再建へ3000億ドル基金構想 中東各国に支援要請
概要
- トランプ政権が中東各国に イラン再建資金 の支援を要請し、3000億ドル規模の投資基金 の創設を協議していると伝えた。
- この 投資基金 は、イランが核兵器を放棄して平和協定に署名した場合、テヘランなどでの不動産開発プロジェクト を進め、「経済的に繁栄できる」とする構想とつながっている。
- 米国は、イランの 濃縮ウラン引き渡しと核武装放棄、ホルムズ海峡の開放 をレッドラインとして示し、悪い合意は結ばず、必要なら 軍事対応 を再開し得ると表明した。
期間別予測トレンドレポート


米・イラン、60日休戦に接近
テヘランなどで不動産開発も視野
ベッセント氏「悪い合意は結ばない」

米国とイランの終戦交渉が詰めの段階に入るなか、ドナルド・トランプ米政権がイラン向けの大規模な投資基金の創設を検討していることが分かった。
米紙ニューヨーク・タイムズ(NYT)は5月28日、米当局者の話として、トランプ政権が中東各国にイラン再建資金の拠出を求め、3000億ドル規模の投資基金案を協議していると報じた。イランが休戦協定に戦争賠償の盛り込みを要求していることを受けた動きとみられる。
ただ、NYTによると、トランプ大統領は側近らに対し、米国がイランに直接現金を支払うように映る合意には署名しない考えを示した。バラク・オバマ元大統領がイランに「現金を渡した」と自ら批判してきた経緯を意識しているためとみられる。
NYTは、イラン側当局者の1人が基金規模として3000億ドルに言及した一方、仲介に関わった別の関係者は金額に触れなかったと伝えた。あわせて、この構想はスティーブ・ウィトコフ中東担当特使とジャレッド・クシュナー氏(トランプ大統領の長女婿)の不動産開発の発想にも通じると指摘した。
イランが核兵器を放棄し、平和協定に署名すれば、首都テヘランなどで不動産開発事業を進められる可能性があるという。米国が直接資金を出さなくても、イランが「経済的に繁栄できる」としたトランプ大統領やJ・D・バンス副大統領の発言に沿う形になる。
一方、スコット・ベッセント米財務長官は5月28日のホワイトハウスでの記者会見で、イランの濃縮ウラン引き渡し、核武装の放棄、ホルムズ海峡の開放が米国の「レッドライン(越えてはならない一線)」だと述べた。
ベッセント氏は「イランと悪い合意を結ぶことはない」と強調した。そのうえで、平和的な合意が難しいと判断すれば、トランプ大統領は軍事対応を再開すると警告した。
ホルムズ海峡の開放を巡っては、海峡の領海をイランと共有するオマーンが通航料を課す計画はないと明らかにしたとも語った。
ただ、イランメディアはなお、ホルムズ海峡の統制権に言及している。
ワシントン=イ・サンウン特派員 selee@hankyung.com

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