【独自】韓国警察庁、テザー資金洗浄を集中取り締まり 専従TF新設へ
概要
- 警察が、テザー(USDT) など 暗号資産 を使った 資金洗浄 の拡大に対応するため、「資金洗浄犯罪根絶推進TF」を設置したと明らかにした。
- 警察は、無届けの暗号資産両替所 や 未登録の暗号資産事業者 を対象に、特定金融情報法や犯罪収益隠匿規制法を適用して厳しく取り締まる方針だと説明した。
- 国内の 暗号資産取引所に連動した高額入金口座 の一部について、資金洗浄ルート として悪用された疑いを把握しており、注視する方針を示した。
期間別予測トレンドレポート


サイバー・テロ・麻薬捜査を総動員
「犯罪収益追跡を高度化」

韓国警察庁が、テザー(USDT)など暗号資産を使った資金洗浄の取り締まりを強化する。犯罪収益を暗号資産で洗浄する事例が相次いでいるためで、資金洗浄犯罪を専門に担うタスクフォース(TF)の設置に乗り出した。暗号資産の送金が資金洗浄の主流の手口として定着しているとみて、捜査能力も引き上げる。
5月28日、韓国警察庁はこうした内容を盛り込んだ「資金洗浄根絶総合対応計画」をまとめた。テザーが違法な資金洗浄の手段として悪用され、これを換金する無届けの暗号資産両替所がソウル各地に広がっているためだ。
計画に基づき、経済犯罪捜査課長をトップとする「資金洗浄犯罪根絶推進TF」を設けた。TFにはサイバー犯罪捜査課、サイバーテロ対応課、強力犯罪捜査課、麻薬犯罪捜査課が参加する。犯罪情報課も、情報の発掘と活用を高める目的で加える。
警察は、暗号資産を使った資金洗浄が急速に広がっているとみている。ソウル警察庁広域犯罪捜査隊が最近摘発した国内外の資金洗浄組織も、テザーを買い付けて海外に送る手口で犯罪収益を洗浄していた。
これまで資金洗浄は、麻薬や賭博、詐欺など主たる犯罪の捜査過程で付随的に扱われることが多かった。だが最近は、暗号資産や他人名義口座を使った犯罪収益の隠匿手法が高度化している。警察も資金の流れの追跡自体を中核的な捜査分野と位置づけ始めた。
このため警察は、詐欺や賭博、麻薬などの捜査と並行して、資金洗浄行為そのものも別の罪名で立件し、厳しく取り締まる方針だ。犯罪収益隠匿規制法などを適用する。未登録の暗号資産事業者には特定金融情報法違反の容疑を適用する。
主たる犯罪の捜査に現場の捜査力を集中させるため、各市・道警察庁の犯罪収益追跡捜査チームも積極的に支援する。機能別の取り締まり計画を策定する際には、評価項目に資金洗浄犯罪の配点を設ける。資金洗浄犯罪の捜査に対する意欲を高める狙いだ。
資金洗浄犯罪の捜査能力を高める教育も実施する。優れた捜査事例を集めて内部の教育課程を設計し、研修に活用する。外部の専門機関とも連携し、市・道警察庁の犯罪収益追跡捜査チームの専門性も補強する。警察は暗号資産追跡の教育関連予算として1億ウォン(約1100万円)を確保した。
国内の暗号資産取引所と連動した高額入金可能口座についても、犯罪組織の資金洗浄ルートとして使われている疑いがあるとして注視する方針だ。
最大野党「共に民主党」のパク・ジョンヒョン議員が警察庁から受け取った資料によると、国内の暗号資産取引所に連動した銀行口座のうち、入金限度額が解除された一部口座が資金洗浄ルートとして悪用されていたことが分かった。国内の暗号資産取引所に連動した銀行のウォン入金口座は、限度解除前は1日500万ウォン(約55万円)までしか入金できないが、一定の要件を満たして限度を解除すると、1日最大5億ウォン(約5500万円)まで入金できる。
警察関係者は「資金洗浄はあらゆる犯罪分野で起きている」と語った。そのうえで、TFを通じて資金洗浄犯罪に関する情報を共有・分析し、専門性を高める考えを示した。
チン・ヨンギ/ウ・ヨンス記者 coincidence@hankyung.com

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