イランも合意を急ぐ 「品位ある」和平への意思強調
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米国とイランが平和協定の締結を巡って最後の駆け引きを続けるなか、双方が実質的な合意に近づいていることを示す動きが相次いでいる。
米紙ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)は5月25日、米中央軍(CENTCOM)との交戦でイラン革命防衛隊(IRGC)隊員が複数死亡したにもかかわらず、イラン側は5月26日の交渉の場でこの問題を重大視しない姿勢を示したと報じた。米軍はホルムズ海峡近くで機雷敷設船を攻撃した。
モハンマド・バゲル・ガリバフ国会議長とアッバス・アラグチ外相らで構成するイラン交渉団は、カタールで凍結資産の解除を巡る協議を終え、この日テヘランに戻った。WSJはイラン当局者とアラブの仲介者の話として、交渉の流れを維持するため、空爆でIRGC隊員が死亡した事実の公表を遅らせたと伝えた。マスード・ペゼシュキアン大統領も同日、エジプトのアブデルファタハ・エルシーシ大統領ら中東首脳と電話で協議し、平和協定の了解覚書(MOU)締結について話し合った。
交渉を仲介するカタールのタミーム・ビン・ハマド・アール・サーニ首長との電話会談では、「品位ある」合意への意思を強調した。イラン大統領府によると、ペゼシュキアン大統領は、和平定着の過程でカタール政府が示した支援と継続的かつ建設的な努力に謝意を示し、現在の地域的緊張を終わらせる「品位ある枠組み」に向けたイランの準備が整っていると強調した。あわせて「いまは相手方、つまり米国が意思を示す番だ」と語った。
イランメディアは、この交戦による犠牲に触れていない。米国への強い非難も抑えている。濃縮ウランの廃棄問題を巡っても、ドナルド・トランプ米大統領らの発言に反論していない。濃縮ウランを従来「主権の問題」と位置づけてきた姿勢とは対照的だ。代わりに、米国との協議を通じて得られる経済的利益を前面に出している。イランのファルス通信は「イランは実質的な経済的利益がある時にのみワシントンと交渉する」と伝えた。
大規模な空爆で主要インフラが破壊され、対外輸出も妨げられたことで、イラン国内の経済事情は日増しに悪化している。連日の大規模集会による疲労感も強い。
極端なインフレで、あらゆる商品の価格は刻々と変動している。イランメディアは連日、主要商品の価格統制に関する商人組合の発表や政府の取り締まり計画を報じている。イラン食品医薬品安全庁の報道官は同日、タスニム通信に対し「為替相場と原材料価格の変動により、医薬品の包装に固定価格を印字できない。バーコードを読み取れば、政府が承認した価格をリアルタイムで確認できる」と述べた。イラン政府は世論の不満を和らげるため、2月末の開戦後に遮断していた国際インターネット接続をこの日から認めた。
トランプ大統領は5月27日午前、ホワイトハウスで閣議を開き、イラン側の凍結資産解除の要請などを協議する予定だ。当初は歴史的な象徴性を持つキャンプデービッドで会議を開く計画だったが、悪天候のため場所を変更した。トランプ氏は2025年6月、イランの核施設を攻撃する前にもキャンプデービッドで会議を開いている。同氏はこの日、交流サイト「トゥルース・ソーシャル」への投稿で会議場所の変更を告知し、「キャンプデービッドへの旅はしばらく延期した」と書き込んだ。
交渉妥結が近づくなか、イスラエルはレバノンでの空爆を強めている。ベンヤミン・ネタニヤフ首相は同日、「イスラエル国防軍(IDF)は大規模な兵力を地上投入し、戦略上の要衝を掌握している」と述べ、部隊は「現場の深部まで進んでいる」と説明した。IDFは同日から、レバノン南部に独自に設定していた「イエローライン」を越え、レバノンの主要地域で地上作戦を展開しているとされる。
ワシントン=イ・サンウン特派員 selee@hankyung.com

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