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トランプ氏、アブラハム合意拡大に意欲 サウジ・パキスタンなどに参加促す

出典
Korea Economic Daily

概要

  • ドナルド・トランプ米大統領は、アブラハム合意について、サウジアラビアパキスタンなどを含む参加拡大を進める意向を示した。
  • リンゼー・グラハム上院議員は、サウジアラビアカタールパキスタンのアブラハム合意参加が、中東の歴史で最も重大な意味を持つ大変革になり得ると述べた。
  • ただ、サウジアラビアの域内対立、パレスチナ問題イスラエルへの否定的な認識を踏まえると、実際に合意が成果を上げるかは不透明だと伝えた。

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アシム・ムニール・パキスタン陸軍参謀総長(右)が5月23日、マスード・ペゼシュキアン・イラン大統領(左)と会談している。写真:イラン大統領室
アシム・ムニール・パキスタン陸軍参謀総長(右)が5月23日、マスード・ペゼシュキアン・イラン大統領(左)と会談している。写真:イラン大統領室

ドナルド・トランプ米大統領は、サウジアラビアなどアラブ主要国とイスラエルの平和的な外交関係の樹立を目指す「アブラハム合意(Abraham Accords)」を推進する考えを示した。

トランプ大統領は5月24日、自身のSNS「トゥルース・ソーシャル」への投稿で「(イラン交渉チームに)性急に合意に達しないよう指示した」と明らかにしたうえで、アブラハム合意に言及した。

「これまで支持と協力を寄せてくれた中東のすべての国々に深く感謝する。この支持と協力は、歴史的なアブラハム合意に加わることで、さらに強まり、より強固になる」と投稿した。さらに「ひょっとすると、イラン・イスラム共和国もこの合意への参加を望むかもしれない」と書き添えた。

アブラハム合意は、第1次トランプ政権で娘婿のジャレッド・クシュナー氏の主導により、イスラエルとアラブ首長国連邦(UAE)、バーレーンの関係正常化を実現した枠組みを指す。名称は、キリスト教、ユダヤ教、イスラム教がいずれもアブラハムを「信仰の祖」と位置づけていることに由来する。

トランプ氏は第2次政権でも、機会があればアブラハム合意を拡大したい意向を示してきた。イランとの戦争で混乱する中東情勢を収拾し、イスラエルの中東での地位を強める手段として、推進の機会が訪れたとみているようだ。

トランプ大統領は5月23日、中東などの地域指導者10人と電話協議した際、この問題を実際に提起したという。米政治メディアのアクシオスは匿名の当局者の話として、トランプ氏が電話協議で「イランとの戦争終結に向けた合意が成立すれば、イスラエルと平和協定を結んでほしい」と伝えたと報じた。イランとの戦争が終われば、アブラハム合意にまだ加わっていない、あるいはイスラエルと平和協定を結んでいないすべての指導者が、ユダヤ国家との関係正常化に進むことを期待しているという。

アクシオスによると、イスラエルと正式な外交関係を持たないサウジアラビア、カタール、パキスタンの指導者らは、トランプ氏の要請に驚いた。「電話回線には沈黙が流れ、トランプ氏は冗談を言って、まだ電話にいるのかと尋ねた」と伝えた。

親イスラエル派として知られるリンゼー・グラハム米上院議員(共和、サウスカロライナ州)は「今回のイランとの紛争終結交渉の結果、域内のアラブ・イスラム同盟国が実際にアブラハム合意への参加で合意すれば、中東の歴史で最も重大な意味を持つ合意の一つになる」と述べた。

同議員は「サウジアラビア、カタール、パキスタンがアブラハム合意に加われば、地域と世界に想像を超える大変革をもたらす」と強調した。さらに、サウジアラビアなど関係国に対し「今こそ『新しい中東』の未来に向けて大胆な決断を下す時だ」と訴えた。「この道に従うことを拒めば、今後の我々との関係に深刻な悪影響を及ぼし、今回の平和提案も受け入れ不能なものにしてしまう」とも主張した。トランプ大統領に対しても、サウジアラビアなどにアブラハム合意への参加を強く求める姿勢を最後まで貫くよう促した。

もっとも、実際にこうした合意が成果を上げるかは不透明だ。サウジアラビアはイラン、イスラエルとの関係がぎくしゃくしているだけでなく、最近はイスラエルと協調するUAEとも対立関係にある。

パキスタンの実力者であるアシム・ムニール陸軍参謀総長は5月23日、イランのマスード・ペゼシュキアン大統領と会談した際、「イスラエルは域内のイスラム教徒同士の対立と紛争から利益を得ており、紛争の解消に取り組む私を含め、誰とでも深刻な敵対関係にある。地域の安定と安全保障の確立には関心がない」と述べた。イランのタスニム通信が伝えた。

とりわけアラブ諸国は、パレスチナ問題が未解決のままイスラエルとの外交関係を回復することに大きな負担を感じる可能性が高い。特別な見返りが示されないまま、トランプ大統領の圧力だけで関係改善が進む状況ではない。

ワシントン=イ・サンウン特派員

ワシントン=イ・サンウン特派員 selee@hankyung.com

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