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ホルムズ海峡の通航「戦前水準に」合意へ、実施方法や条件になお隔たり [イ・サンウンのワシントンナウ]

出典
Korea Economic Daily

期間別予測トレンドレポート

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写真:Shutterstock
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米国とイランの戦争終結に向け、和平合意の締結が迫っている。2月28日に米国とイスラエルの攻撃で戦争が始まってから84日となる。

ドナルド・トランプ米大統領は5月23日(現地時間)、自身のSNS「トゥルース・ソーシャル」で、和平協定(了解覚書の締結)が「おおむね完了段階に入った」と明らかにした。パキスタンやトルコなど中東主要国の首脳と電話協議したことも公表し、「最終的な詳細を協議しており、近く発表する」と付け加えた。ホルムズ海峡の開放も合意に含まれると強調した。

トランプ大統領は具体的な合意内容には触れていない。米政治メディアのアクシオスが入手した米国側の草案と、イランメディアが伝えたイラン側の要求をあわせると、双方はまず60日間休戦し、濃縮ウランの搬出など核問題を巡って追加協議に入る見通しだ。休戦の対象地域にはレバノンも含まれる公算が大きい。

ホルムズ海峡の開放を巡っても、双方は大枠で再開する方向では一致したようだ。イランのファルス通信は、イランが「戦争前の水準で船舶の通航を認めることで合意した」と報じた。アクシオスによると、米国側の草案には休戦期間中は通行料を課さず航行を再開する案が盛り込まれた。一方、イランは海峡の管理権限を引き続き維持すると主張している。

双方は、約250億ドルとされるイランの海外凍結資産を解除し、対イラン制裁を段階的に緩和する内容も合意文書に盛り込む予定だ。

この合意が成立すれば、米国はイランの濃縮ウラン搬出など戦争目的を達成しないまま戦闘を止めることになる。米上院軍事委員会のロジャー・ウィッカー委員長(共和・ミシシッピ州)は「『壮大な怒り』作戦で得た成果まで水泡に帰す」と批判した。

○ 緊迫した2日間

5月23日(現地時間)、トランプ大統領とホワイトハウスは慌ただしく動いた。オハイオ州に滞在していたJ・D・バンス副大統領と、ウェストポイントを訪問していたピート・ヘグセス国防長官は急きょホワイトハウスに呼び戻された。トランプ大統領も長男ドナルド・トランプ・ジュニア氏の結婚式への出席を取りやめた。トランプ氏はこの日、パキスタン、トルコ、カタールなど中東および周辺地域の首脳10人と電話協議したと明らかにした。ベンヤミン・ネタニヤフ首相とも「非常に成功した電話会談」をしたと投稿した。

同じ時期、テヘランも慌ただしく動いた。パキスタン陸軍のアシム・ムニール参謀長は5月22日から2日間、マスード・ペゼシュキアン大統領やモハンマド・バゲル・ガリバフ国会議長らと相次いで会談した。イランの攻撃を受けたカタールも、先週末には仲介国としてイランを訪れ、協定の細部を調整した。

イラン外務省のエスマイル・バガイ報道官は5月22日、協定締結には「数週間、あるいは数カ月かかる可能性がある」と語り、慎重な姿勢を示していた。その間、トランプ大統領はイランへの大規模空爆に言及した。5月23日午前の時点でも、アクシオスやCBSニュースとの電話取材で、イラン空爆と交渉妥結の可能性は「五分五分だ」と述べていた。だが、同日午後に入ると空気は一変した。イランメディアも関連報道を前向きに伝え始めた。

○ 核問題は先送り

双方は早ければ5月24日(現地時間)にも和平協定の妥結を宣言する見通しだ。協定の骨子は、戦闘を止めてホルムズ海峡を開放し、イランの核開発計画を巡る協議は休戦期間中に続けるというものだ。

戦闘は4月8日から中断しており、今回の協定で休戦期間をさらに60日延長する予定だ。これは米国が追加空爆をしないという約束であると同時に、休戦にもかかわらず続いているレバノン国内でのイスラエルとヒズボラの戦闘も止める意味を持つ。もっとも、ネタニヤフ首相がトランプ大統領に懸念を伝えたとされ、実際に休戦が維持されるかどうかはなお不透明だ。

イランの核開発計画を巡り先行譲歩を求めてきた米国は、「60日間の休戦中に協議する」という形で一歩引いた格好だ。イランのタスニム通信やファルス通信はこの日、核開発計画を巡ってイランが受け入れた内容はないと強調した。ホルムズ海峡の開放を急ぐ中東諸国が、この問題で対立を長引かせるべきではないとトランプ大統領を説得した可能性がある。ニューヨーク・タイムズ(NYT)は米当局者の話として、トランプ大統領とこの日電話協議した首脳全員が合意案支持の立場を示したと報じた。

ただ、NYTはイランが将来的に濃縮ウランの放棄に同意する見通しだと伝えた。アクシオスも、イランが「口頭で約束した」と報じた。

○ ホルムズ海峡開放へ手順調整

海峡開放を巡っては、戦争前の通航量を回復させる点で双方はほぼ一致したようだ。ただ、具体的な実施方法や条件では隔たりが残る。

トランプ大統領がトゥルース・ソーシャルでホルムズ海峡の開放に言及すると、ファルス通信は直ちに「事実と合致しない」と反論した。ファルス通信は「海峡管理、航路の決定、通過時間、通過方式、許可に関する問題は依然としてイランの管理下に置かれる」と主張し、「戦争前の自由通航状態を意味するものではない」と訴えた。

イランメディアは通行料には直接触れていない。マルコ・ルビオ米国務長官も先に交渉妥結に前向きな姿勢を示しつつ、通航課税の仕組みは決して容認できないと強調していた。タスニム通信は、60日間の休戦が始まった後、「30日間」にわたりホルムズ海峡を巡る協議が進められると伝えた。

イラン側は今回の交渉結果を自国の勝利だと訴えている。バガイ報道官はX(旧ツイッター)への投稿で、ササン朝のシャープール1世がローマ皇帝に勝利した場面を描いた石のレリーフ写真を掲載し、「ローマ人はローマが世界の中心だと考えたが、イラン人はその幻想を打ち砕いた」と書き込んだ。

ワシントン=イ・サンウン特派員 selee@hankyung.com

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