「29万ウォン台で買った途端に急落」 サムスン電子株主500万人に不満
概要
- サムスン電子の株価が29万9500ウォンから26万ウォン台に急落し、500万人に達するサムスン電子株主と半導体ETF投資家の損失懸念が強まった。
- 労組の成果給要求とストライキ・リスク、米国発の世界的な半導体利益ピーク論が重なり、サムスン電子と半導体素材・部品・装置ETF全般で投資心理の悪化と株価下落が続いたと伝えた。
- 営業利益の一定割合を成果給として支給すれば配当金を十分に増やせず、足元の配当利回り0.5%%台を平年並みの2%%台へ引き上げるのは難しいとの懸念が出ていると伝えた。
期間別予測トレンドレポート


労組への世論、なぜ冷ややかだったのか
半導体利益のピーク論が浮上するなか
株価急落で批判強まる

サムスン電子労働組合の成果給要求が国民的な支持を広げられなかった背景には、「30万ウォン台」をうかがっていた株価の急落がある。相場が調整局面に入るなかで全面ストの可能性まで重なり、人口の約1割に迫るサムスン電子株主に加え、老後資金を半導体上場投資信託(ETF)に振り向けた年金投資家、さらには韓国株に投資する投資家全般が批判の声を強めた。これがストの推進力を弱めたという構図だ。
5月21日に韓国預託決済院が公表した集計によると、2025年末時点のサムスン電子の株主数は460万5714人だった。事業報告書によれば、このうち少額株主は419万5927人に上る。サムスン電子株は2025年末の11万9900ウォン(約1万3200円)から足元で29万ウォン台(約3万1900円)まで急騰しており、2026年に入って新たに投資を始めた個人も多い。このため株主数は500万人前後まで大きく増えた可能性が高い。退職年金口座などを通じて、サムスン電子を組み入れた221本のETFに投資した層まで含めれば、直接・間接の株主はさらに膨らむ。
労組が大幅な営業利益を根拠に成果給の支給を求める過程で、株主は株価下落への不安を強めた。サムスン電子株は5月15日に29万9500ウォン(約3万2900円)まで上昇した後、5月18日から大きく下げた。米国で世界的な半導体利益のピーク論が浮上するなか、サムスン電子のストライキ・リスクが重なり、株価を押し下げる要因となった。5月20日に労組が交渉決裂を発表した直後には、10分あまりで株価が28万ウォン(約3万800円)から26万ウォン台(約2万8600円)に下落した。
この過程で、上昇局面の後半に乗った個人投資家の少なくない部分が含み損に転じた。株価が過去最高値を付けた5月15日、個人投資家によるサムスン電子株の純買越額は2兆8700億ウォン(約3160億円)に達した。同日、サムスン電子を組み入れた半導体テーマETFで最大規模の「TIGER半導体TOP10」にも、個人資金が799億ウォン(約88億円)流入した。
サムスン電子株の下落に伴う半導体分野の投資心理悪化は、半導体の素材・部品・装置メーカーの株価にも波及した。ハンミ半導体が3営業日連続で10%ずつ下落したのをはじめ、「KODEX AI半導体中核装備」は16.59%安、「SOL AI半導体素材・部品・装置」は14.72%安となり、いずれも下落率は10%を超えた。KOSPI指数にも冷や水を浴びせた格好だ。サムスン電子の直接・間接株主にとどまらず、韓国株に投資する市場参加者全体がストライキ・リスクの影響を受けたことになる。
利益配分に株主の声が反映されていないとの批判はなお強い。営業利益の一定割合を成果給として支給すれば、株主に回る配当原資が減りかねないためだ。2025年の配当金である1株1668ウォン(約184円)を基準にすると、足元の配当利回りは0.5%台まで低下している。これを平年並みの2%台に引き上げるには、配当金を4倍前後に増やす必要がある。社員への利益配分をさらに厚くすれば、配当を十分に増やせなくなるとの懸念は根強い。
カン・ジンギュ記者

Korea Economic Daily
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