サムスン電子・SKハイニックス売りで韓国株は動揺、それでも証券界が強気の理由
期間別予測トレンドレポート



韓国株市場で外国人の「セルコリア」は、常に重いテーマだった。輸出依存度の高い経済構造のため、原油価格や為替相場など世界のマクロ指標に左右されやすく、内外の環境が揺らぐたびに成長力への疑念が強まった。2008年の世界金融危機では34兆ウォン(約3兆7400億円)、2020年の新型コロナウイルス禍では25兆ウォン(約2兆7500億円)の外国人資金が流出した。
だが、2026年は様相が違う。過去の危機局面を大きく上回る100兆ウォン超(約11兆円)の外国人資金が有価証券市場から流出したにもかかわらず、証券界の警戒感は強くない。半導体を軸に韓国の主力企業の収益基盤がなお堅いうえ、相場をけん引してきた人工知能(AI)バリューチェーンもまだ初期局面にあるとみているためだ。市場では、SKハイニックスの米預託証券(ADR)上場や米長期金利の落ち着きが、KOSPI指数の押し上げ材料になるとの期待がある。
外国人保有比率は39.48%と高水準
5月20日に韓国取引所とネクストレードがまとめたところ、外国人投資家は5月7日から5月20日まで10営業日連続で有価証券市場の株式を売り越した。この間の累計純売り額は51兆ウォン超(約5兆6100億円)に上る。銘柄別ではSKハイニックス、サムスン電子、SKスクエアなど半導体関連株に売りが集中した。
もっとも、証券界はこれを過去のセルコリアと同一視していない。デシン証券のイ・ギョンミン研究員は、有価証券市場の時価総額が1年で3.5倍に膨らんだ結果、純売り額の絶対額が大きく見えていると指摘した。時価総額に占める比率でみれば、過去の危機時ほど売られていないという。
外国人保有比率も過去最高の44.12%に近い水準にある。韓国取引所によると、5月20日時点の有価証券市場の時価総額に占める外国人保有比率は39.48%だった。外国人の売り越しを上回るペースで、保有株の時価総額が膨らんだためだ。

韓国株相場を主導する半導体産業の先行きに対する強気の見方が崩れていないことも支えになっている。NH投資証券のキム・ヨンファン首席研究員は、米ハイパースケーラー(超大型データセンター・クラウド運営会社)がエヌビディア製チップを採用し、そのチップに韓国製の高帯域幅メモリー(HBM)が組み込まれる構図だと説明した。韓国のファンダメンタルズが揺らぐなら、AI投資そのものが揺らぐことを意味するが、米ハイテク株の動きや経済成長率をみる限り、そうした状況ではないと語った。
「6〜7月に反発材料」
韓国企業の利益見通しも上向いている。最近KOSPI指数の目標値を1万500と示したKB証券は、2026年の韓国有価証券市場上場企業の営業利益が919兆ウォン(約101兆円)、2027年は1240兆ウォン(約136兆円)に達すると予想した。KB証券より慎重な他の証券会社も、2026年の営業利益は800兆ウォン(約88兆円)を超えるとみる。2025年の307兆ウォン(約33兆8000億円)の3倍近い水準だ。韓国有価証券市場の上場企業は、すでに2026年1〜3月期に連結営業利益156兆3194億ウォン(約17兆2000億円)を計上した。
一方で、大型半導体株を中心とした利益確定売りが広がり、KOSPI指数の変動性は高まっている。5月15日に8000台を付けたKOSPI指数は、5月20日に7208.95で取引を終えた。指数下落に伴って反対売買も急増した。韓国金融投資協会によると、5月18日時点の反対売買額は917億ウォン(約101億円)だった。ヨンプン製紙の株価操縦事件が表面化した2023年10月24日の5487億ウォン(約604億円)以来、2年7カ月ぶりの高水準となった。
証券界は、6〜7月のKOSPI指数には反発のきっかけがあるとみる。キム研究員は、SKハイニックスが米国で韓国本株より高い企業価値の評価を受ければ、韓国上場株もそれに歩調を合わせて上昇する「値合わせ」の動きが出る可能性があると分析した。MSCI先進国指数への実際の組み入れはなお先だが、来月に観察対象国に入れば、先進国向け資金の流入で需給構造が変わり得るとの見通しも示した。
バリューファインダーのイ・チュンホン代表は、足元の外国人純売りは機関投資家主導だと指摘した。証券会社の外国人統合口座サービスが本格化すれば、海外の個人投資家が流入し、買い越しに転じる可能性があると話した。
イ・ソナ/コ・ソンヒ記者 suna@hankyung.com

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