米中首脳会談の成果、各300億ドル分の関税引き下げ協議 レアアースは交渉のテーブルに
概要
- 米中は、それぞれ300億ドル分の関税引き下げとレアアースなど重要鉱物の輸出規制の問題を共同で協議することで一致したと明らかにした。
- 両国は貿易委員会を通じ、同規模の品目に対する関税引き下げと、一部品目への最恵国税率またはそれを下回る税率の適用の可能性を検討する方針だと伝えた。
- 中国は、ボーイング機200機の導入、米国産農産物と牛肉の輸入拡大とあわせ、米国産牛肉の輸出業者に対する登録資格を回復する方針を明らかにした。
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米中は北京での首脳会談を機に、それぞれ300億ドル規模の品目を対象に関税引き下げを協議し、レアアースなど重要鉱物の輸出規制問題も共同で議論することで一致した。中東情勢の不安定化も重なり、貿易摩擦の長期化が自国経済への圧力を強めかねないとの判断が、双方の歩み寄りを促した。
中国商務省は5月20日、米中両国が5月12〜13日の韓国での協議と、5月13〜15日の北京での首脳会談で導き出した合意事項を具体的に詰め、前向きな共通認識を得たと発表した。
合意の柱は、双方がそれぞれ300億ドル、またはそれ以上の規模の品目について関税引き下げを協議することと、レアアースなど重要鉱物の輸出規制問題を巡って米国と共同研究を進めることだ。
商務省は、両国が設置で合意した貿易委員会を通じ、同等規模の品目を対象に対等な関税引き下げの枠組みを協議することで原則合意したと説明した。対象規模については、双方が各300億ドル、もしくはそれ以上になるとした。
そのうえで、両国が協議して定める重点品目には、最恵国税率を適用するか、それを下回る税率を適用する可能性があると明らかにした。
商務省は、この計画が実行されれば二国間貿易の安定と拡大に役立つだけでなく、世界の開放と協力にとって有益な参考例になると指摘した。両国の経済・通商チームは緊密な意思疎通を維持しながら具体策を定め、早期に実施する方針だと付け加えた。
一方、米中の通商摩擦で中国の有力な交渉材料に浮上したレアアースについては、具体的な約束は示さなかった。米国と研究を進める考えを示すにとどめた。
商務省はあわせて、中国政府は法令に基づきレアアースなど重要鉱物に対する輸出規制を実施していると説明した。法令に適合し、民生用途に当たる許可申請は審査しているとも述べた。そのうえで、中国は米国とともに、両国企業の互恵協力を促進し、世界の産業網と供給網の安全と安定を確保するための良好な条件を整える用意があると強調した。
これに先立ち、米ホワイトハウスは公式サイトに掲載したファクトシートで、中国はレアアースやその他の重要鉱物の供給網不足に関する米国の懸念に対応すると記した。レアアースの生産・加工に使う設備や技術の販売を禁じる、あるいは制限した措置についても、中国が米国の懸念に対処すると言及した。
商務省はまた、習近平国家主席とドナルド・トランプ大統領の合意に基づき、中国の航空会社が航空輸送事業の発展需要と商業化の原則に沿ってボーイング機200機を導入すると発表した。同時に、米国は中国に十分なエンジンと部品の供給を保証するとした。
農産物を巡っては、米国の優良農産物が中国市場に参入することを歓迎すると表明した。一方で、中国の乳製品や一部の農水産品にも米国市場で潜在需要があるとした。
農産物貿易の拡大策として、相互関税引き下げの枠組みに一部の農産物を含めることで合意したことも明らかにした。
さらに、長らく資格更新が行われず、対中輸出が滞っていた米国の牛肉輸出業者については、登録資格を回復することを決めたと発表した。
商務省は、米国内で高病原性鳥インフルエンザ(AI)が広がるリスクと米国産牛肉の安全性を確保するため、登録承認を一時的に保留していたと説明した。米側が講じた措置が中国側の要求に合致すると判断し、資格を回復することにしたとしている。

北京=キム・ウンジョン 韓国経済新聞特派員 kej@hankyung.com

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