ビットコイン8万ドル突破、上昇はショートスクイーズ色濃く 現物需要の確認が必要

出典
Minseung Kang

概要

  • ウィンターミュートは、ビットコインの8万ドル突破について、現物買いよりもデリバティブ市場主導のショートスクイーズの影響が大きいと診断した。
  • ウィンターミュートは、建玉残高ファンディングレート相対力指数(RSI)などを根拠に、追加のショートスクイーズの可能性はあるものの、追随買いのリスクに見合うリターンは大きくないと評価した。
  • ウィンターミュートは、現物ビットコインETFへの資金流入取引所のビットコイン保有残高が7年ぶりの低水準にあることに加え、米CPIの発表ケビン・ウォーシュ氏のFRB議長指名手続きが今後の市場変動性を左右する主要材料になると分析した。

期間別予測トレンドレポート

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写真:Shutterstock
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ビットコインが8万ドルを突破し、テクニカル上の抵抗線を上抜けた。もっとも、今回の上昇は現物買いよりデリバティブ市場主導のショートスクイーズの影響が大きいとの分析が出ている。

暗号資産のトレーディング会社ウィンターミュート(Wintermute)は5月12日公表の市場リポートで、ビットコインが約8万3000ドルまで上昇し、200日移動平均線(MA)を突破したと指摘した。一方で、上昇の構図自体は健全な現物主導のラリーとは言いがたいと分析した。

今回の上昇局面では、建玉残高(Open Interest)が1カ月で480億ドルから580億ドルへ約100億ドル増えた。一方、現物の取引高は直近2年で最低水準まで落ち込んでいるという。

ウィンターミュートは、ショートポジションの清算に伴う強制的な買い戻しがビットコイン相場を押し上げているとみる。ビットコインが7万ドルを超えて上昇する過程でも市場は上昇を信じず、ショートポジションが積み上がった。その後に清算が起き、ショートカバーの買いが価格上昇を加速させたと説明した。

足元のファンディングレートもなおショート優位の流れを残しており、追加のショートスクイーズが起きる余地はあるとした。ただ、ショートカバーは確信に基づく買いとは異なると評価した。

長期的な流れについては、比較的前向きにみている。ウィンターミュートによると、直近では現物ビットコインETFに計6億2300万ドルの資金が流入した。とりわけモルガン・スタンレーのビットコインETFは、設定後1カ月のあいだ1日も純流出がなく、1億9400万ドルを集めた。取引所が保有するビットコイン残高も7年ぶりの低水準を維持しているという。

もっとも、短期的には現物需要が戻るかどうかが重要な変数となる。ウィンターミュートは、ショートスクイーズが一巡した後に現物の買いが続かなければ、価格は再び急速に調整する可能性があると分析した。相対力指数(RSI)も買われ過ぎの領域に入りつつあるとみている。

そのうえで、8万5000ドルまで一段高となる余地は残るものの、現水準で追随買いを入れるリスクに見合うリターンは大きくないと付け加えた。

アルトコイン市場では、市場全体がそろって上昇するより、個別テーマごとの選別色が強まっていると診断した。ウィンターミュートは、現実資産(RWA)のトークン化分野ではセントリフュージ(Centrifuge)が機関投資家の関心を集めていると説明した。AI計算関連トークンも、プラットフォーム利用の増加やデフレ型の設計への期待を背景に強含んでいるという。

あわせて、今週公表される米消費者物価指数(CPI)と、ケビン・ウォーシュ氏の米連邦準備制度理事会(FRB)議長指名手続きが、市場の変動性を左右する主な材料になる可能性があるとみている。

Minseung Kang

Minseung Kang

minriver@bloomingbit.ioBlockchain journalist | Writer of Trade Now & Altcoin Now, must-read content for investors.
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